金本監督、光明見えた 不調の大山外し植田抜てき…安打→盗塁から同点劇演出

 「広島5-2阪神」(29日、マツダスタジアム)

 沈黙の三塁ベンチと対照的に、赤い人波が大きく揺れた。前日に続き、先制しながらも敗れて3、4月の負け越しが決定。それでも、下を向くだけの敗戦ではない。新たな一手が前向きな材料として残った。阪神・金本知憲監督(50)は植田海内野手(22)の躍動をたたえた。

 「内野安打を打って、走塁と。どんどんアピールしてほしいし、(今後も)チャンスはあると思うし」

 不調の大山を「ポジションは与えるものでもないというのもあるし」と今季初めてスタメンから外し、植田を「2番・遊撃」に抜てき。持ち味が出たのは六回だ。先頭から遊撃内野安打で出塁し、1死からのロサリオの初球で二盗を試みると、相手の悪送球も重なり一気に三塁へ。ロサリオの犠飛で生還した。

 開幕から足を絡めた攻撃が少なかった中で、狙い通りの形での同点劇となったが…。ここで勢いに乗り切れない。前日に続き、ミスが響いた。その裏の守備だった。

 「難しいところではあるけど(捕れる)範囲という点ではピッチャーもガクッときたかなと思うけど」と金本監督。六回1死からのバティスタの5球目のファウルフライは、内野砂かぶり一塁側席付近へ。追い付いたかに思えたロサリオが捕りきれず、8球目を勝ち越しソロ弾とされた。

 ロサリオは「ボールを見失ってしまった。チームに迷惑をかけて申し訳ない」と反省。七回には石崎が、大瀬良への四球から田中に2ランを浴びた。指揮官は「昨日と同じパターンですね。ピッチャーを出して、フォアボールで出してホームランという」と嘆いた。

 一昨年からマツダスタジアムで8カード連続勝ち越しなし(1試合のカードは除く)。借金も今季最多の「2」。大山には「このまま終わるとは思ってないし近いうちに修正してくると思ってるし」と発奮に期待したが、チームとしても踏ん張りどころ。3連戦3連敗回避へ、意地を見せたい。

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