宮城出身ドラ1馬場、星野魂受け継ぐ!今度は自分が「勇気を与えるプレーを」

 阪神のドラフト1位・馬場皐輔投手(22)=仙台大=が7日、新人6選手とともに鳴尾浜で自主トレを行った。宮城県塩釜市出身で、東日本大震災で打ちひしがれた東北を勇気づけた2013年の楽天日本一に感動。チームを率いた星野仙一氏の訃報に沈痛な表情を浮かべながらも、今度は自分がプロとしてファンにパワーを届けると決意表明した。

 ゆっくりとした口調で、哀悼の意を表した。楽天・星野仙一球団副会長が4日に急逝したことを問われると、「すごく悲しいことだと思いますし、楽天が初めて優勝した時の監督さんなので、残念なことだと」と表情を曇らせた。馬場にとって星野氏は、阪神の元監督、プロ野球界の大先輩という存在だけにはとどまらない。

 宮城県塩釜市出身で、楽天が創設された2005年から一ファンとして応援を続けた。仙台育英3年時の13年に球団初のリーグ優勝、日本一の歓喜を地元で味わった。そのチームを監督として率いていたのが星野氏で、「僕もうれしかったですし、楽天ができてから初めての優勝だったので、一宮城県民としてもうれしかった」と当時の感動を回想した。

 2011年に東日本大震災を経験。東北が復興を目指す中、楽天は多くの人々にとって希望の光だった。馬場自身は野球に打ち込んでいたこともあり、実際に球場へ行って声援を送ることはほとんどできなかったが、「テレビを見て」と画面越しに勇気づけられた。

 星野楽天から力をもらったように、今度は自分がプロ野球選手として、人々に勇気と感動を届ける番だ。「ファンあっての、という部分は一番大事にしている。自分のできる範囲で頑張りたい」と力を込めた。

 この日は初めて鳴尾浜球場に入り、自主トレを行った。ストレッチ、ランニングで体を温めた後、ドラフト5位・谷川(九州三菱自動車)を相手に、最長50メートルほどの軽いキャッチボールを約50球。最後は外野ポール間でダッシュを繰り返し、8日から甲子園で始まる新人合同自主トレに備えた。

 周囲が寒さに震える中で、地元・宮城と比べて「暖かかった」と感じたという。それでも「変に飛ばすと自分の中で狂いが生じるので」と、東北と関西の気候の差に惑わされることなく自制していく考えだ。

 「これからはプロという名前がつくので、いろんな人に勇気を与えるプレーをしていかないといけない」と馬場。星野氏のようなヒーローとなってみせる。

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