韋駄天のドラ4島田 新スパイク武器にプロに殴り込み

 阪神のドラフト4位・島田海吏外野手(21)=上武大=が5日、熊本市の九州学院野球部グラウンドで自主トレを公開した。「多くの盗塁を1年目から積み重ねたい」と語っていた韋駄天(いだてん)男は、走りやすさを重視した“NEWスパイク”を武器にプロの世界で勝負する決意を語った。

 朝から雨が降り続く。母校のグラウンドは閑散としていた。そこを一人、黙々と走る島田。体を温めると、後輩たちが練習を続ける室内練習場へと向かった。故郷での練習も最終日。プロでの活躍には欠かせない“新兵器”をひっさげ、殴り込みをかける。

 「スパイクはスピードに特化させたような形ではお願いしたんですけど、歯の本数も前の方が多いタイプにしてもらいました」

 俊足が持ち味の島田にとって、スパイクはいわば“相棒”のような存在だ。甲子園の土、足首の強さ、スパイクの歯が接地する力…。思考は多岐にわたり、頭を駆け巡った。

 「(歯は)前が6本で、後ろが2本です。大学の最後の方に使わせてもらって結構、走りやすかったので」と説明。参考にしたモデルは存在しない。「島田モデル」とも言うべきスパイクだ。

 以前、金本監督は「(赤星も)1年目からレギュラーで盗塁王を取った。彼(島田)にも十分チャンスはある」とルーキーイヤーでのタイトル奪取の可能性に言及。歯が10本以上のスパイクもある中、島田は実際の履き心地なども重視して8本歯を選択した。

 同時に新しいスタイルも築き上げていく。「去年の今頃と全く違う立場なので、これからやってやろうという。新しい島田海吏で、この1年臨もうと思っている」。大学時代のままなら、プロでは通用しないと考える。

 このオフは普段あまりやらないというダッシュを取り入れ、下半身強化にも取り組んできた。体重は約2キロ増量し、74・5キロで関西へと向かう。心身ともに準備を怠ることなく、鍛錬を積み重ねてきた。

 この日、ウエートトレやティー打撃などで汗を流した島田は、九州学院の現役部員からの視線を一身に浴びていた。今度は後輩たちが目指す甲子園のグラウンドで疾走する、縦じまの背番号「53」の姿を届ける。

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