藤浪“深兵器”フォーク試投 完全復活へ「深」く握って大きな落差

 「阪神秋季キャンプ」(2日、安芸)

 阪神・藤浪晋太郎投手(23)が2日、秋季キャンプ初日のブルペンで2種類のフォークを投げ込んだ。従来のスピードを兼ね備えたスプリット系の球に加え、この日は落差の大きい新しいフォークも試投。「三振を取れる決め球」と話す勝負球を磨き、復活ロードをひた走る。

 人さし指と中指で挟んだ白球は、今までにない軌道を描いた。無回転のボールが本塁ベース付近で鋭く落ちる。従来のスプリット系のフォークとは明らかに違う球。完全復活を期す藤浪が、勝負球となり得る落差の大きい新球を試投した。

 両指をこれまで以上に広げて挟むことで、落差は大きくなる。挟む幅が狭いスプリットよりスピードは減速するが、150キロ超の真っすぐと組み合わせれば効果は絶大だ。「(フォークは)あればいい球。自分が三振を取れる決め球でもある」。今秋の課題となる。

 香田投手コーチも「ウイニングショットというか。カットボールに頼り過ぎているところもあった」と指摘した。3勝5敗、防御率4・12に終わったプロ5年目。制球に苦しんでカウントを作れず、勝負球にまで行き着かなかったことも不振の要因に挙げられる。

 そのため、最速160キロを誇る真っすぐの復活も重要課題だ。香田コーチが「基本は直球になる」と話す通り、この日のブルペン投球でも軸となった球種はストレート。さらにカーブ、スライダー、ツーシーム、カットボールと持ち球を全て投げ込んだ。金本監督も熱視線を送る中、全開でアピールした。

 「(今年は)ボール球になるフォークを投げづらかったので…。キャンプでは、与えられたメニューをしっかりやっていきます」

 直球とカットボールで打者を追い込み、落ちる球で決める。プロ入り以来3年連続2桁勝利につながったこのスタイルに、新たな変化球が加われば…。進化の旅は既に始まっている。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

タイガース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス