金本阪神、徹底鍛錬の秋季Cスタート 初日から8時間半も振りまくり
「阪神秋季キャンプ」(2日、安芸)
阪神は2日、高知県安芸市で秋季キャンプをスタートした。初日からいきなり、練習時間が約8時間半に及ぶハードな内容となった中、金本知憲監督(49)は野手陣に打撃強化を目的として「長尺バット」を使った打撃練習を課した。また、投手陣も強化ランニングで追い込むなど、来季の優勝に向け、出直しとなる厳しい鍛錬の秋が幕を開けた。
快晴の青空は漆黒の夜空に姿を変えていた。午前10時に練習が始まり、最後に江越と大山がグラウンドを離れる時には午後6時半を過ぎていた。ハードな練習となったキャンプ初日。金本監督はその時間以上に中身に目を向け、充実した内容を振り返った。
「たまたまこれだけ時間がかかっただけで、時間をやればいいという考えはないし。(内容として)みんな、こっちが決めたメニューですけどすごい積極的に。食い付くように自主的にやってるなという印象は受けました」
2月の春季キャンプとは違い、秋は追い込み、鍛え抜く時期。初日から徹底した。通常の打撃練習に加えてその後は特打。さらに室内に場所を移して「連ティー」などに取り組ませた。その中で、単に振り込ませるだけでなく工夫を凝らした。選手には通常より長くて重い「長尺バット」での打撃を課した。
「聞いたら、他球団も使ってるっていうし。僕自身も使ってたし。長いバットはバランスが必要ですからね。体をうまく使わないと振れないし。重いバットは振る力を付けるため」
通常、木製バットは平均的に長さ84~86センチで重さ900グラム前後とされるが、この日の「長尺バット」は91センチで約1キロのもの。金本監督も現役時代に同じタイプのバットで振り込んだ経験がある。今季はチーム本塁打数も増加。全体的に昨年より成長は見えたが満足はしていない。さらなる底上げを図るための一手となる。
もちろん、強化を図るのは野手陣だけではない。この日は自らサブグラウンドに足を運んで投手陣の強化ランニングを視察。タイム走で、時間内に走れなかった岩貞がペナルティーで、3本余分に走ったところもしっかりとチェックした。
「(岩貞が苦しんでいたのは)ポーズじゃない?(笑)」と金本監督。岩貞が自身を追い込む様子を振り返り、笑顔を見せたのも、その姿勢から感じた手応えの表れ。今季の2位を踏まえ、来季の優勝を狙う上で大事な安芸の日々。出直しを図るキャンプは明るくも厳しく、幕を開けた。
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