「広島６－４阪神」（７日、マツダスタジアム）

　阪神の中軸を担う若武者２人が、鯉の投手陣に襲いかかった。連夜のサヨナラ負けを払しょくする２本の適時打。敗北に沈んだ敵地での３連戦も、光明はある。

　ジョンソンの制球が不安定な初回。２つの四球でつくった１死一、二塁の好機で、打席には６試合連続で４番に座る大山だ。内角のカットボールを鮮やかに三塁線へはじき返す先制の適時二塁打。「自分の持ち味である積極性を初球から出せて、いい流れに持ち込めたので、いい結果につなげられたんだと思います」と胸を張った。

　さらに、次打者・中谷も続く。カウント１－２と追い込まれてからの４球目。チェンジアップをしぶとく右前へ落とし、２走者を生還させた。「いい当たりではなかったですが、いいところに落ちてくれて良かったです」。積極果敢に攻め立て、３点を先制した。

　しかし、終わってみれば４－６の逆転負け。力の差を見せつけられ、屈辱にまみれた広島の夜。若虎２人は、険しい表情のままグラウンドを後にした。