西岡 復帰初弾!昇格秒読み 走攻守で躍動 3位転落危機の1軍に必要だ~

 「ウエスタン、ソフトバンク0-2阪神」(5日、タマホームスタジアム筑後)

 左足アキレス腱断裂からの完全復活を目指す阪神・西岡剛内野手(32)が5日、ウエスタン・ソフトバンク戦に「1番・遊撃」でフル出場した。八回の第4打席では実戦復帰後、初となる本塁打を放った。初回には2盗塁を決めるなど、走攻守で躍動し、2安打1打点2盗塁。大ケガを乗り越え、さらなる進化を遂げたこの男の力が今こそ必要だ。

 厚い雲に覆われた筑後の夜空に向かって、白球が高々と舞い上がった。1点リードで迎えた八回の先頭打者。右腕・小沢の変化球を捉えた西岡の打球はグングンと伸びていき、右翼ネットを揺らした。

 驚くほどのことではない。出るべくして出た一発だ。ウエスタン・リーグ16試合に出場し、48打数19安打、打率・396。試合後の西岡に笑みはなく、「そっとしといてくれ。それがコメントでいい」とだけ言い残し、バスへと乗り込んだ。2軍で打ったぐらいで騒ぐなよ-。大ケガを克服し、完全復活に向かって突き進む男の背中は頼もしい。

 第1打席は左腕・飯田から左前打を放ち出塁した。1死後、3番・キャンベルの打席で二盗を試み、見事に成功させる。だが、これで終わりではない。キャンベルが四球で歩き、1死一、二塁から4番・陽川の打席で三盗も決めた。その後、2死満塁となり、6番・今成の押し出し四球で先制のホームを踏んだ。全てノーサイン。圧巻の走塁だった。

 試合前、筒井2軍守備走塁コーチから「剛(西岡)、今日も盗塁頼むぞ!」とハッパをかけられていた。西岡は「今日はいいですわ」と弱気な返答をしていたが、いざゲームに入ると自然と足が次の塁を狙っていた。

 守備では三遊間寄りのゴロを捕球できず、失策となる場面も見られた。その一方で、難しいライナー性の打球を好捕するなど俊敏な動きも披露。試合序盤に雨が降り、グラウンドコンディションが決して良くない中で、しっかりとフルイニングを守り切った。

 掛布2軍監督は西岡の一発について「打撃の状態はずっと良い」とコメント。それよりも指揮官は「人工芝の球場で、ショートを守ってフルで出られたこと」と評価。疲労がたまりやすい同球場だが、走攻守すべてにおいて躍動。さすがの存在感を見せつけた。

 「オールスター明けになると思う」と改めて西岡1軍昇格のタイミングを口にした同2軍監督。3位転落の危機にある金本阪神の待望のピースが、もうすぐ埋まる。

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