「巨人９－７阪神」（１０日、東京ドーム）

　ルーキーが存在感を放った。一時同点となる適時打を左前に運んだ。押し出し四球も選び２打点。阪神のドラフト５位・糸原（ＪＸ－ＥＮＥＯＳ）が巨人戦初安打初打点、プロ初の複数打点をマークした。

　２点を先制されて迎えた二回。鳥谷の犠飛で１点を返し、なおも１死三塁の好機だった。「ゾーンを上げていこうと思って打ちにいった」。甘く入った変化球をしっかりと捉え、三遊間を破った。

　さらに追い上げムードでも冷静に球を見極めた。２－９の六回無死満塁で迎えた第３打席。疲れが見え始めていた巨人先発・大竹寛の球を簡単に打たず、押し出し四球を選んだ。

　２打席目も鋭い当たりを中堅に飛ばした。中飛に倒れたが「今日は１、２打席目で、いい感じに打てていた」と振り返る。それでも「後の打席に結果がつながればいいけど」と１安打に終わった結果と敗戦を悔やんだ。

　七回にはマシソンとの対戦で遊ゴロ。「ああいうピッチャーを打っていかないと」。レギュラー定着へ強敵を攻略する。