阪神 金本監督がギリギリまで岩貞を引っ張った理由

鳥谷と勝利のハイタッチをかわす金本監督(撮影・飯室逸平)
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 「中日1-3阪神」(18日、ナゴヤドーム)

 勝負の場面が訪れたのは、2点を勝ち越した直後の八回だった。奮闘していた岩貞が、代打・堂上、大島に連打を浴びて無死一、二塁のピンチを招いた。

 左腕の球数は100球を越えていた。セットアッパーのマテオを投入してもおかしくない場面。香田投手コーチがマウンドへ向かったが、球審からボールを受け取ることはなかった。ベンチの意図は続投。試合後、金本監督はこう理由を明かす。

 「6連戦の頭でリリーフの消耗を避けたかった?もちろん。できれば(岩貞が)8回まで行ってくれればいいんだけどね。(マテオ、ドリス)どっちか休ませることがね」。

 この1試合がシーズン終盤で、優勝がかかるようなゲームだったら迷わずリリーフを投入していたかもしれない。しかし、まだシーズン序盤で、6連戦の初戦。チームマネジメントを勘案し、岩貞にマウンドを託した。

 結果は荒木に送りバントをファウルさせて追い込み、最後はカットボールで遊ゴロ併殺打。2死三塁と同点の走者を消した状態で、マウンドを譲った。

 結果的に後を受けたマテオはわずか5球でゲレーロを仕留めた。「桑原も休めたし、マテオも5球。それは良かったよね。ドリスも13球くらいか。やっぱり火曜日、水曜日というのは(リリーフの)球数とか登板回数は気になる」と金本監督。無尽蔵に救援投手をつぎ込めば、翌日以降の戦いに響く。思い切ってタクトを振りたい勝負の場面で、振れない状況も出てくる。

 岩貞を信頼し、あえてリリーフ投入を我慢した。そして左腕も、期待に応え、あの場面に限れば最高の結果を導き出した。貯金を今季最多の4へ伸ばした勢いを19日の第2戦以降へ持続できる勝ち方、起用法-。6連戦が続く4月を戦い抜く上で、大きな意味を持つ1勝だった。

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