福留、来季務めるキャプテンは「預かっただけ」 鳥谷の復活信じる

 阪神の福留孝介外野手(39)が1日、来季就任するキャプテンについて、できるだけ早期に今季まで務めた鳥谷敬内野手(35)に“返上”する考えを示した。主将を受け継いだのではなく預かったと強調し、今季不振にあえいだ鳥谷の完全復活に期待した。ゲスト出演した滋賀県大津市の「琵琶湖グランドホテル・京近江」で行われた「おごと温泉トークショー」では、ファンを軽妙なトークで沸かせた。

 「鳥谷の復活」がチームの勝利につながる-。そう確信している福留は、キャプテンという立場を預かった。もう一度はい上がればその職務はすぐに返す。その時期が早ければ早いほどいい。それまで全力でサポートし、チームを支え続ける。

 「来年でもいい。いつになるか分からないけど、やっぱりトリは絶対にプライドを持ってやっているし、『鳥谷』が復活するものだと思っている。キャプテンとかいろんなことを背負っていくよりも、今まで以上の『鳥谷』というものを取り戻してほしい」

 鳥谷は球団の生え抜きで結果を残し続けた「チームの顔」。今年まで5年にわたって主将を務め、責任を一身に背負ってきた。その功績は誰もが認めるところだが、今季は過去最悪といえるほど苦しんだ。遊撃の定位置を奪われ、連続フルイニング出場も667試合でストップ。精神的なショックも大きいはず。だからこそ心機一転、肩の荷を下ろし、来季は自分自身のプレーに集中してほしい。そんな思いがチーム最年長・福留の心を突き動かした。

 「僕が年上ということもあって、トリから引き継ぐ。阪神タイガースには鳥谷が必要。絶対に復活してほしい。だから任せられたというよりも、預かっただけ。もう一度キャプテン(マーク)を鳥谷につけてほしい」

 福留は中日、カブスなど、日米複数球団を渡り歩いて2013年に入団。さまざまな経験もし、周囲から信頼されるだけの実績もある。ただ、主将という立場になっても「今までとすることは変わらないと思う」と話す。ベテランとしてこれまで通り、若手を引っ張っていく役目も果たしていくが、引き受けたからにはチームを強くしなければならない。将来の阪神を考えても、やはりあの男の力が必要だ。

 「グラウンドに出ている鳥谷であってほしいし、それが一番似合う。トリにはハッキリ言ったけど、トリ自身から若い選手にキャプテンマークというものがいってほしい。若い選手にもいいことだと思う。それがタイガースが強くなっていくためには必要なこと」

 お互いにしっかり話し合って納得して決めた。「C」の文字は一時的に福留の胸につく。だが、主将を受け継いだわけではない。だから鳥谷よ、復活、いや、それ以上になって帰ってこい-。最年長はチームの未来のために、後輩を信じて待つ。

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