植田海よG鈴木になれ!超変革元年ラストは超快足20歳1軍合流

 阪神・植田海内野手(20)が29日、今季初めて1軍の全体練習に合流した。50メートル5秒8の脚力を持つ高卒2年目野手に対し、金本知憲監督(48)は代走から出場のチャンスをつかむよう厳命。理想は巨人・鈴木のように、足で試合を決める働き。スタメン遊撃手として躍動する北條も油断できない。超変革1年目を締めくくる“最終走者”がベールを脱ぐ。

 待ちに待った挑戦権を得た。30日・巨人戦を前に、植田が1軍練習に合流。金本監督は遊撃で先発出場を続ける北條に近づき、冗談交じりにつぶやいた。「お疲れさん」。20歳が台頭してくれば、安住の地は脅かされる。裏を返せば、それだけ植田への期待が大きいということだ。

 「まずは盗塁。代走でね。守りも相当うまいらしいね。足が速いし守れるから、将来的には楽しみではある」

 当面は、05年から12年連続で2桁盗塁を記録している巨人・鈴木が理想型になるだろうか。38歳になった今なお、第一線で活躍する代走のスペシャリストだ。植田にも、50メートル5秒8の脚力がある。パワーポイントを生かすことができれば、レギュラーへの道は広がる。

 「監督からは『チャンスがあったら(出場させる)』と言われました。守備と走塁でアピールしていきたいです。ベンチでもしっかり観察して、リードの仕方とかを勉強していきたいと思います」

 今季は2軍戦76試合に出場して、チーム3位の12盗塁。近江高時代から盗塁の技術には定評があり、同校の多賀監督も「失敗は見たことがない」と絶賛する。昨年の秋季キャンプでは鳴尾浜から追加招集され、指揮官も高いポテンシャルには目を細めていた。主力を脅かす存在になる素質は十分に秘めている。

 この日はノック、フリー打撃などで汗を流した。「緊張しました」と、その顔にはまだあどけなさが残るが、勝負の2連戦へ心構えは万全だ。「気持ちは変わりません。試合でも意識していることをやっていきたいです」と闘志を燃やす。

 15年の春季2軍キャンプで古屋2軍監督(現2軍チーフ兼守備走塁コーチ)、掛布DC(現2軍監督)、中村GM(昨年9月に他界)ら3人の発案もあり、スイッチヒッターへの挑戦を開始。プロとして生きる道を模索し続け、ついにチャンスをつかんだ。幼い頃から鳥谷に憧れ、白球を追いかけてきた植田。自慢の足でダイヤモンドを駆け抜け、「超変革」の一員に加わる。

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