西岡が引っ張る!狙いはあくまで優勝「プレーオフ考えてない」

 阪神・西岡剛内野手(31)が17日、後半戦を前に改めて優勝を目指す強い意志を示した。右肩痛のため不安を抱えていた右打席も状態は上がってきており、この日は甲子園で行われた全体練習で快音を連発。そんな残り56試合を戦う上でのキーマンに、掛布雅之2軍監督(61)からも「走り続けてほしい」と熱いメッセージが送られた。

 西岡が打って、走って、守って、甲子園を駆け抜けた。曇天の下で行われた全体練習。「優勝を逃してしまえばプレーオフ(CS)があるけど、今はそんなこと考えていない」。18日・巨人戦で1番・二塁でのスタメン出場が濃厚な反攻のキーマンが、力強く宣言した。

 そんな西岡に期待を込めてメッセージを送ったのは、鳴尾浜で指揮を執る掛布2軍監督だ。積極果敢に次の塁を狙う走塁が、チームの浮上の鍵を握ると感じているからだ。

 「ファームにいたときから、積極的な走塁をやってくれていた。走塁は、チームを変える上で大きなところだと思う。これからも走り続けてほしいよね」

 西岡は、4月24日に左太もも裏の肉離れのため出場登録を抹消。1カ月以上のファーム生活では、掛布2軍監督と共に完全復活を目指していた。そこでミスタータイガースの目に付いたのが、走塁練習でも実戦でも変わらない次の塁を狙う高い意識。「走・攻」が共鳴すれば、攻撃はつながる。

 今季52試合でチーム2位の6盗塁をマーク。1番で出場したゲームは3勝2敗と勝ち越し、盗塁を決めた2試合はいずれも勝利を収めている。

 右肩痛で不安を抱えていた右打席の状態も、良化傾向にあるようだ。試合の中で左投手の場合は打席を回避することが多くなっていたが、この日のフリー打撃では右で快音を連発。練習後、5位から臨む後半戦へ並々ならぬ決意を語った。

 「監督が『優勝』と言っているし、僕ら選手はそれ以上やらないといけないと思う。全員が、前半戦の反省を生かしてやっていくしかない」

 今季の対巨人戦は16打数6安打で打率・375と、セ5球団の中で随一の好成績を誇る。金本監督も「(右打席は)状態を見てからだけど、いけそうな気がする。(西岡)剛は盗塁をできたりするのが大きい。スピードは全盛期ほどではないけど、だいぶ戻ってきた」と期待大だ。リードオフマンとして西岡が機能すれば、勝利はおのずと近づいてくる。

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