高山、球宴で日本ハム大谷にリベンジや

 マツダオールスターゲーム2016のファン投票最終結果が27日、発表され、阪神のドラフト1位・高山俊外野手(23)=明大=が外野手部門3位で初選出された。阪神の野手では1992年久慈照嘉以来24年ぶりの新人での出場。12球団の中で唯一新人で選出された背番号9は、交流戦で3打席連続三振を喫した日本ハム・大谷へのリベンジを誓った。

 超一流選手が集う晴れ舞台に、高山が12球団の新人ではただ一人選出された。DeNA・筒香、広島・丸に次ぐ26万1453票を獲得。「選ばれた以上、胸を張ってやっていきたいと思います」。興奮を抑え、静かにリベンジへと心を燃やす。宿敵はパ・リーグ投手部門1位に輝いた日本ハム・大谷だ。

 「ペナントレースも交流戦も、『対戦するピッチャーから結果を出したい』と言ってきました。それでも結果を出せなかったピッチャーがパ・リーグにはいっぱいいるので、そういうピッチャーから打ちたいと思います」

 苦い記憶がよみがえる。6月12日・日本ハム戦(札幌ドーム)。「6番・左翼」で先発出場した高山は大谷の160キロ超の真っすぐに手も足も出ず、3打席連続空振り三振を喫した。日本最高峰の右腕に完膚なきまで抑えられ、試合後「僕の力のなさを実感しました」とうなだれた。リベンジをしなければ、次に進むことはできない。

 交流戦は17試合に出場して54打数11安打、打率・204、7打点。不調が続き、19日・ソフトバンク戦(甲子園)から5試合連続でスタメンを外れている。そんな中でのファン投票の結果に、発奮した。阪神の新人野手では92年の久慈(現内野守備走塁コーチ)以来24年ぶりの球宴出場へ、懸ける思いは強い。

 「阪神タイガースに入ってから常に全力疾走、全力プレーを言われているので、そういうタイガースらしさを前面に出していきたいと思います。僕は常々『ファンあってのプロ野球』と言ってきたんですけど、そういうファンの方に選んでもらった結果なので、本当にその結果に応えたいなと思います」

 同じベンチには昨季首位打者のヤクルト・川端やトリプルスリーの山田、DeNA・筒香ら強打者が並ぶ。「聞けるなら一人でも多く、もっと言えば全員の選手から聞ければいいです」と成長のチャンスも逃さない。幼い頃から夢見ていたオールスターゲーム。ファンのため、飛躍を期す自身のため、堂々とセ界のラインアップに名を連ねる。

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