金本監督「まだ試す」5月も超変革や

 「阪神2-3DeNA」(30日、甲子園球場)

 最後は1点差まで追い上げたものの…内容は完敗だった。阪神の得点は九回のゴメス2ランのみ。八回までは散発3安打無得点だ。39イニング連続適時打なしで、金本知憲監督(48)も「まあ、打てんわ」と貧打を嘆いた。3、4月計30試合で勝率5割。勝ち越しはならなかった。

 あと一打が出ない。あと1点に泣いた。消化不良のため息は聞こえてきても、六甲おろしは響かない。勝てば3、4月を勝ち越しで終えられていたところだったが、5安打2得点の敗戦で勝率5割。金本監督の表情は、甲子園を包んだ青空のようには晴れなかった。

 「(藤川に)勝ちを付けてやりたかったけど。まあ、打てんわ」

 苦笑いを浮かべて振り返ったのは、つながらない打線だ。井納から二回、四回、六回と3度二塁まで走者を進めたが生かせない。九回にゴメスの2ランで見せ場を作ったがそこまで。「低めをよく(ストライク)取られとったからね。ちょっとあそこの高さを取られたら厳しい」。判定の厳しさはお互いさまで、敗因とはならない。

 「今週、先発からろくに点を取ってないでしょ。2点、全部2点以内でしょう。いいピッチャーがきたんだけど、去年からの課題だけど、打てないわね。打てない」

 前日の勝利後に「(井納の)ストレートに負けないように打ち勝ちたいですね」と話したが、思い通りにいかなかった。4月最終週は高木、田口、菅野、今永らと対戦して、すべて2点までに抑えられた。この日の井納には無得点。本塁打は出ているものの、26日・巨人戦の八回に鳥谷が適時二塁打を放って以降、39イニング連続適時打なしとなった。

 直球に弱さが見える伝統的な課題の克服。就任直後からそれを唱え、日々の練習から取り組んでいるが、一朝一夕では解消できない。若虎の経験の浅さを承知で起用し、成長をうながす超変革のシーズン。あっという間の1カ月が経過して、ここまで14勝14敗2分けという数字が残った。

 「まだまだ試しながら、競争というところでその中で、自分たちの野球をやっていく、見つけていく。そんな感じです」と金本監督。もちろん、若手の成長を感じるところも多い。まだまだこれから。月が変わっても、勝ちながら育てることを目標とする日々に変わりはない。

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