ドラ2坂本 恩師が太鼓判「矢野より上」

 阪神のドラフト2位・坂本誠志郎捕手(22)=明大=が5日、大阪府茨木市の母校・履正社茨木グラウンドで自主トレを公開。ティー打撃など、約4時間汗を流した。恩師である同校の岡田龍生監督(54)は坂本について、桜宮(大阪)でのコーチ時代の教え子でもある矢野燿大作戦兼バッテリーコーチ(47)より「観察力、順応性は上」と太鼓判を押した。

 坂本が自主トレに選んだ場所は、野球人生の原点となった履正社のグラウンドだった。キャッチボール、ティー打撃…。濃密なこの日のトレーニングは、約4時間にも及んだ。恩師の岡田監督はその背中を静かに見つめる。懐かしい記憶をたどり、かつての教え子と重ね合わせていた。

 「運動神経は矢野の方が優れていた。でも観察力、順応性は坂本の方が上。30年近く指導者をやっているけどなかなかいませんよ」

 岡田監督が指導者として初めて赴任した大阪の桜宮。当時の監督は後に東北福祉大の監督となり、阪神・金本知憲監督(47)を一から鍛え上げた故伊藤義博氏。そして、1年生の中に矢野作戦兼バッテリーコーチがいた。3年時は主将で4番。その姿は今でも目に焼き付いているという。

 坂本の運動能力は矢野コーチよりも劣る部分があるかもしれない。ただ、捕手として必要な考える力は坂本の方が秀でていた。打者の弱点を敏感に察知し、配球に生かす。1年秋から正捕手に抜てき。坂本の在籍時に、2度の甲子園出場を果たしたことがそれを証明している。

 そんな2人が、選手とコーチという立場で同じ縦じまに袖を通す。「矢野はプロの世界で何年もやって、いろんな経験をしたと思う。そういうところを(坂本に)伝えてほしいですね。これから(連絡して)お願いしますよ(笑)」。不思議な縁で結ばれた2人の教え子。恩師は大きな期待を寄せている。

 1軍キャンプスタートが濃厚な坂本は、矢野コーチへの“弟子入り”で飛躍を期す構えだ。「いいところを伸ばして足りないところを勉強していきたいです」。虎の正捕手の座をかけた戦いは横一線から始まる。大学日本代表時にチームメートだった梅野もライバルだ。「負けたくないと思います」。恩師の激励を力に、プロの舞台へ飛び込んでいく。

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