呉昇桓残って!福原&安藤が残留熱望

 今季で2年契約が切れ、メジャーへの流出が危惧される阪神・呉昇桓投手(33)に対して7日、福原忍投手(38)、安藤優也投手(37)から残留熱望の声が上がった。呉昇桓自身も「愛着はある」と阪神愛を口にする中、今オフと同時に開始されると予想される残留交渉に注目が集まる。

 それはもはや悲痛な叫びだった。今季で2年契約が切れる呉昇桓の去就。投手陣からは残留を熱望する声が上がった。

 安藤は「いなくなったらやばいでしょ。あれだけ投げてくれて、体も強い選手はいない。ぼくと福さん(福原)の仕事はいかにスンファンにつなぐかなので。残ってくれるものだと思っている。来年、一緒にやると思ってる」と困惑の表情を浮かべながら言葉をつないだ。

 ここ2年、セットアッパーとして呉昇桓の前をつないできた福原も深刻な表情で答えた。「(存在は)大きいと思いますし、心強い。できれば一緒にやりたい気持ちはあります。でもそれは自分がどうこう言えるアレではないですし」と気遣いながらも、来季も共に戦いたい気持ちを口にした。

 今季もチームトップの63試合に登板し、2勝3敗41セーブで2年連続のセーブ王を獲得。まさに守護神といえる活躍でチームを支えてきた。その存在なくして来季の11年ぶりの優勝などあり得ないと言うわけだ。

 呉昇桓自身も揺れる心境を吐露した。シーズン終盤に右内転筋の張りを訴え、戦列を離れたが、この日はCS進出に備えて甲子園での練習に参加。残留の可能性について問われると「そういう気持ちはあります。でもそれはエージェントに任せている仕事なので」と代理人に一任していることを明かした。

 とはいえ、2年間、タテジマで共に戦ってきた仲間への思いはある。今年1月のグアム自主トレには呉昇桓を慕う金田、岩本、中谷が同行。若虎がトレーニング方法を学んだこともあった。

 「いろんな選手と仲良くなったので、愛着はあります」

 故障の影響もあり、プレミア12の韓国代表からも外れ、交渉に専念することになる。メジャーは2年12億円ともいわれる好条件を提示してくることが予想される。阪神がどこまで誠意を見せることができるか。虎投の声は届くのか。来季の虎の命運を握る交渉がまもなく始まる。

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