メッセ、能見、藤浪 3本の矢でG倒だ

 阪神が17日、神宮外苑の室内練習場で指名練習を行った。18日からの巨人3連戦(東京ドーム)は、ランディ・メッセンジャー投手(34)、能見篤史投手(36)、藤浪晋太郎投手(21)の勝ち星トップ3が先発。過去2年、苦戦してきた8月の東京ドームで巨人の自力優勝を消滅させ、混戦のペナントレースから抜け出す。

 猛虎が自慢の“3本の矢”で、ライバルを突き放す。3位巨人とのゲーム差は今季最大の3・5。和田監督は「順位とかゲーム差より、一戦必勝、伝統の一戦という気持ちの方が強い」と巨人戦への思いを語った。2勝すれば巨人の自力優勝は消滅する状況で、勝利数上位3人の投手を送り出す。

 初戦の先発を託されたメッセンジャーは気合満点だ。室内練習場でアップを終えると、大粒の雨が落ちるグラウンドへ。通訳相手に気迫を込めたキャッチボールで最終調整した。練習後に言葉は発さなかったが、決意はマウンドで体現する。

 「チームが勝てばそれでいい。2桁勝利?それは全然」。2戦目に先発予定の能見はいつも通り自然体を貫いた。巨人戦通算20勝のGキラーは、自身4連勝中。2年ぶりの2桁勝利に王手をかけるが信念は揺るがない。チームの勝利のために全力を尽くす。

 最後を飾るのは成長著しい若きエースだ。3戦目先発予定の藤浪は、ここまでハーラー単独トップの10勝をマーク。今季3戦3敗の東京ドームも、今夏の球宴でMVPを獲得。負のイメージはない。大一番へ、「しっかりここを取っておけば、というところなので、大事な試合なので。初回からいいピッチングができるように心がけたい」と力を込めた。

 過去2シーズン、8月の東京ドームに苦しめられた。一昨年はロード最後の3連戦で3連敗。昨年8月も2カードで負け越した。今季もここまで2勝6敗と負け越しているが、今の猛虎には負のデータを覆す自力がある。

 長期ロード初戦から4カード連続勝ち越しは2リーグ分立後、球団史上初の快進撃だ。投打がかみ合い、混戦のペナントレースから一歩抜け出した。ここからがペナントレースの勝負どころ。和田監督の「これからは全試合がそういうゲームになってくる。ジャイアンツ戦ということもあってより一層そういう気持ちがね。あえて何も言わなくても、選手自身がそう思ってるチーム、相手だと思う」という言葉に、ナインへの信頼が表れた。

 8月の東京ドームで勝ってこそ、10年ぶり悲願が近づく。伝統の一戦に勝ち越し、過去2年の“負の流れ”に終止符を打つ。

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