上本2失策…3年ぶりロード黒星発進

 「広島6-5阪神」(4日、マツダ)

 阪神は逆転負けを喫し、夏のロードは3年ぶりの黒星発進となった。先発の岩田稔投手(31)は得点の後に失点する最悪のパターンで、5回持たずに降板。上本博紀内野手(29)が3安打2盗塁と活躍したが、失点につながる痛い2失策を犯した。チームはこれで3連敗。首位戦線に残るためには、今が踏ん張りどころだ。

 流れ出る汗は心地よく拭い去れない。体に重くまとわりつき、和田監督も苦々しい表情を浮かべる。勝機はあった。自ら流れを手放すような結果に悔いが残った。勝負の夏のロードは、12年以来3年ぶりの黒星発進。ミスが勝敗を分けた。

 「点を取った後に全部取られてる。最初に3点取れたから、その裏を抑えると打つ方もバッテリーも乗っていけるんだろうけど、あの2ランで向こうに元気が出てしまった」

 幸先良いスタートを切りながら、勢いに乗り切れなかった。スコアボードを見れば原因は分かる。3度得点を記録した直後にすべて失点を重ねた。まずは3点リードの二回だ。岩田が先頭からの安打に続き、グスマンに追撃の2ランを浴びた。

 「広島打線も状態はいいから、もうちょっと慎重にいけば良かった」と指揮官。続く三回の攻撃で1点を奪ったものの、またもその直後だ。無死一塁からのロサリオの二塁へのゴロに対し、上本がまさかのトンネル。併殺で2アウトのところが、失策で無死一、三塁のピンチとなり、新井の犠飛で1点を失った。

 得点直後の失点というだけでなく、ミスが絡めば流れも苦しい。1点を勝ち越した後の七回にも、上本にミスが出た。無死一塁から丸の二遊間への打球を捕球したものの、一塁へのワンバウンド送球が悪送球に。三回と同じように無死一、三塁と傷口が広がり、そこから逆転を許した。

 上本自身、今季4度目の猛打賞と、今季初の1試合2盗塁も記録。それだけに2失策を「自分のミスでピッチャーに迷惑をかけてしまって申し訳ないです」と反省。高代作戦兼内野守備走塁コーチは「(捕り方が)甲子園でも『いつかトンネルするぞ』と注意してたけど。1試合2つはあかん」と修正を促した。

 重い幕開けとなったロード。和田監督は「負けのスタートとなったけど今年はこういうところを辛抱してはね返してきた」と前を向く。ただ、同じことは繰り返せない。そうでなければ混戦を抜け出せない。

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