ゴメスV撃!4番で始まり4番で決めた

 「DeNA3-5阪神」(21日、横浜)

 苦しいときに頼りになるのが主砲。期待に応えるのが4番の使命。阪神のマウロ・ゴメス内野手(30)が同点の九回、決勝の2点適時二塁打。来日初となる5試合連続打点と昨年の打点王が乗ってきた。5カードぶりの初戦白星で4位タイに浮上。猛虎の進撃が始まる。

 キングコングがウホッ!ウホッ!と胸をたたくようなしぐさで4番が歓喜した。同点のまま巡った九回。仲間たちがつないだタスキを決勝のゴールへ運んだのは本家ゴメスだ。ここぞの見せ場は2死一、二塁。カウント0-2と追い込まれても、ビッグウエーブに乗るドミニカンに怖いものはない。山崎康の外角速球を中越えまで運ぶ殊勲打で2者を迎え入れ、混とんゲームにケリをつけた。

 「向こうのゴメスが打ったことは素晴らしいことだけど、ボクはボク。自分の仕事をすることだけ考えたよ」

 1点リードの八回。岩田の快投をフイにする一撃が左翼席に飛び込んだ。本拠ファンを熱気に包んだのは今季から登録名を「後藤武敏G」に変えたハマのゴメス。試合前に「ニックネーム、グッド!」と肩を抱いたライバルの代打アーチで試合を振り出しに戻されたが、直後、気負いなくゴメス対決を制した。

 初回1死一、二塁のチャンスで久保のフォークをすくい上げ、先制打を放った。「久保サンはいい投手。ボール球を追い掛けさせてアウトにしようとしてくる中で、しっかりストライクを打てたよ」。日本のキャリアで自己最長となる5戦連続打点を挙げ、昨季14打数1安打、打率・071とカモにされた右腕から主導権を奪った。

 19日の巨人戦で高木勇から2号本塁打を放ったが、それまで16試合ノーアーチが続いた。打率は・211まで下降するなど、昨季打点王の肩書が泣いていた。そんな苦境でも下を向かず、ベンチでは快活に振る舞う。ドミニカンの笑顔に仲間も励まされていた。

 キャンプ中に脇腹を痛めた今成が開幕2カード目のヤクルト戦で合流すると、神宮球場の三塁側ベンチ裏で再会の抱擁を交わした。「昨夜、例のポーズ練習しておいたぜ!こんな感じでいいかい?」。昨季本塁打を放つと決まってベンチ前で今成とダンスを踊っていた。相棒に贈る新バージョンは都内宿舎の自室でこっそり予行演習を済ませていた。

 「チームはスロースタートになってしまった。皆打てないこともあるけど、自分たちはいいチーム。明日も勝てるように頑張るよ」。借金返済、そして再浮上へ。和の心を携えた本家ゴメスは逆襲の主役を手放さない。

2023-11-05
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