「阪神１－６ＤｅＮＡ」（８日、甲子園）

　慌てても、もう遅かった。ドラフト３位・江越（駒大）の痛すぎるプレーが追加点を与えてしまった。

　２点ビハインドの五回の守り。先頭・梶谷の打球は二塁ベースに当たり、勢いをなくして中前へと転がった。５日の巨人戦に続き、甲子園では初となる先発出場の新人はゆっくりと打球に追いついたが、気づいたときには、梶谷は二塁へ。慌てて送球したが、走者の足に当たっただけ。記録は二塁打になったが、防げる進塁に顔面蒼白（そうはく）。

　続く筒香の右中間への当たりには、絶妙のタイミングでジャンプして捕球する美技も見せたが、梶谷は三進。バルディリスの犠飛で３点目を失った。

　「あれは完全に自分の隙を突かれてしまった。しっかりボールに対してもっともっと全力で走らなければいけなかった」

　反省ばかりが出た。和田監督は「隙を与えたらいかん」と苦言を呈したが、担当の山脇外野守備走塁コーチは激怒。「油断しかないやろう、あんなもん。二塁打ちゃう。シングルや。岩本が粘って投げてんのに」と顔を真っ赤にした。

　大和の打撃不振で巡ってきたチャンスだったが７日は失策。この日は六回も黒羽根の詰まって左中間に落ちた打球を二塁打にされた。打撃も４タコ。この経験を糧にできるか。