ドラ2石崎一発快投!ローテ争い名乗り

 「オープン戦、中日1-6阪神」(22日、北谷)

 ルーキー右腕が開幕ローテ入りに名乗りを上げた。阪神のドラフト2位・石崎剛投手(24)=新日鉄住金鹿島=が先発テストとなった中日とのオープン戦で、3回を3安打3奪三振1失点。上々の投球でチームに対外試合初勝利をもたらし、自身も白星をゲットした。2番手の岩本輝投手(22)も負けじと3回無失点の好投。若虎の開幕ローテ争いがグッと熱を帯びてきた。

 弱気の虫を振り払い、力強く前に踏み出す。1点差に迫られての三回2死二、三塁。ルナとの2度目の対戦を迎え、石崎の闘志に火が付いた。「絶対に真っすぐで抑えてやる気持ちでした」。強気の直球勝負は4球目で遊ゴロに。初の先発テストでの一発回答で、新たな道を切り開いた。

 「今日は、スピードは一番良かったのかなというのはありますし。(直球は)一番気持ちが乗る球なんで」

 和田監督が「石崎のいいところが出た」と評価したように、自慢の直球に効果的に変化球を交えた。二回1死での森野には初球にスライダー、2球目が直球で、3球目にチェンジアップ、4球目にこの日最速の148キロを投じて最後はシュート。持ち球全てを使って空振り三振を奪った。

 17日の楽天戦は1回3安打1失点。そこから「変化球で打ち取ること」に取り組んだ。共に汗を流すメッセンジャーが「練習態度が素晴らしい」と称えるほどの熱心な練習を結果につなげ、試合の中での成長も披露した。

 「(ルナは)1打席目は怖さもあって、簡単に見送られて何を待ってんだろう、とか。自分が一歩引くような場面もあって、もっと強気でいったらよかった。でも2打席目は最初から全力で、気持ちの面で負けなかったのは大きな収穫です」

 恐怖を断ち切った気持ち。三回に荒木に許した右前適時打が「変化球で打たれた」ことの悔しさ。感情を直球に乗せて勝ちきった。オープン戦ながら、12球団の新人最速の先発白星を挙げたところにも何かを感じさせる。

 中西投手コーチは「先発が大至急必要。(石崎と岩本の)2人を優先的に投げさせていく」と、次回もイニングを伸ばして先発させる考え。開幕ローテは4本柱に加えて、2軍調整中の岩崎のメドも立った。現時点では、残り一つと見られる枠を絞りきれないところに、救世主が現れた。

 「もっとインコースを投げきればいい結果が出たと思う」。飽くなき向上心と共に、石崎が開幕ローテ争いに力強く参戦だ。

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