横山無期限別メニュー 金の卵無理禁物
阪神のドラフト1位・横山雄哉投手(20)=新日鉄住金鹿島=が無期限別メニュー調整となることが8日、分かった。西宮市内の鳴尾浜で新人合同自主トレがスタート。昨年11月の21Uワールドカップに参加した疲労などを考慮した処置で、7日に続いてノースローで練習を終えた。
黄色いビブスをつけた新人がグラウンドを動き回る中、一人だけその輪から外れていた。首脳陣が集まった新人合同自主トレ初日。横山だけがノースローの別メニュー練習だった。
「21Uワールドカップで普通にやりながら、長いこと投げていたので疲労を考慮した。体づくりからしっかりやらせていこうという方針。このクールは様子を見てから、次の段階に進む」と視察に訪れた和田監督が説明した。
ドラフト指名後にMRI検査を受けた結果、異常は見つからず、全体的な筋疲労と診断された。横山は肩肘の痛みについて「特にないです」と即答した。だが、期待度も注目度も高いドラフト1位だけに、オーバーペースは避けなければならない。期限は設けず、疲労回復を最優先させる。
昨年11月の21Uワールドカップ終了後から行っていないキャッチボールの再開時期については「球団と話して決めたい」と話しており、体の状態が整い次第、開始する予定だ。
キャンプインまで1カ月を切った段階でボールを握っていないため、キャンプは高知・安芸スタートが濃厚とみられる。ただ、中西投手コーチは「キャンプでも第1クールまで(ブルペンに)入らなくてもいいくらいだから。体づくりをしっかりしてから」と沖縄・宜野座スタートの可能性が残されていることを示唆。20日過ぎに行われるキャンプメンバーの振り分けまで、慎重に状態を見極めていく方針だ。
横山は全体アップに参加後、キャッチボールが始まると、一人でポール間をダッシュ。他の新人がポール間ダッシュを始めると、股関節などのストレッチを行った。
練習中には和田監督から「ケガをしない体をつくるように」と訓示を受けた。「焦りは特に感じない。自分のペースでやりたい」。目標は開幕1軍。足元を見つめ、一歩ずつ階段を上っていく。