他球団大型補強の中、Vへのカギは…

 セ・リーグ各球団の補強が活発に行われている今オフ。阪神は前アスレチックス・中島の獲得に失敗し、オリックスから国内FA宣言した金子も残留を決めるなど、大きな補強ができないまま2014年を終えた。

 2015年シーズン、阪神にとって脅威となりそうなのが広島だ。メジャーから復帰した黒田と前田とのWエース攻略は容易ではない。古巣で再起を目指す新井も、敵に回れば手ごわい存在。チームとしても阪神に2位争い、CSで敗れた悔しさがある。

 また、2年連続最下位に沈んだヤクルトもあなどれない。ロッテから成瀬、日本ハムから大引がFA移籍。エース級投手と内野の要として期待できる存在を確保したことで、上位進出を狙う準備は整った。

 巨人は阿部を一塁にコンバート。主砲を打撃に専念させ、ヤクルトからFAで相川を獲得したことで捕手層の心配も解消した。

 阪神は大きな補強がなかったとはいえ、決して望みが絶たれたわけではない。そもそも助っ人陣は12球団トップクラス。メッセンジャーが最多勝、最多奪三振のタイトルを獲得し、呉昇桓は最多セーブ、マートンは首位打者、ゴメスも打点王に輝いた。もともと今オフの外国人補強に関しては必要のない状況だった。

 懸案事項は、越年となった鳥谷の去就。メジャー移籍となれば、大和のショートコンバートが現実味を帯びてくる。その場合、外野の一角をだれに任せるか。大和がセンターにとどまるとしても、ショートをだれが守るのか。遊撃、中堅ともに守備の要だけに、鳥谷が流出すれば大きな課題がチームにのし掛かることになる。

 阪神は鳥谷が残留となれば、助っ人が計算できるだけに十分に勝負できるはず。大型補強ができないとなれば、もはや鳥谷残留へ全力を注ぐしかない。これが05年以来10年ぶりVへのカギとなりうる。今オフ、フロントが果たすべき最後の大仕事は、はっきりと見えている。

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