和田監督、秋山に異例の熱~い直接指導

 「阪神秋季キャンプ」(20日、安芸)

 阪神・和田豊監督(52)は20日、高知・安芸での秋季キャンプ最終日に、ブルペンで秋山拓巳投手(23)を熱血指導。来季は先発ローテ入りを期待する右腕に「もっと遊び心を持て」と精神面での成長を促した。

 秋山のブルペン投球を見守っていた指揮官が、右打席に立つ。右腕の球筋を確認すると秋山の元へ足を運び、身ぶり手ぶりを交えて指導を始めた。和田監督による投手への直接指導は異例。そこに期待の大きさが表れた。

 「来季のローテを組む上で、バランスを考えると右の先発がもう1枚。秋山あたりが筆頭になってくる」。2軍では成績を残しながら、1軍では2年間勝ち星なし。「その殻を破らないことには」と和田監督は打席で、その理由を探した。

 1つが右打者の外角へ投じるときの体の使い方だ。力みから「コースによって体の使い方が違う」と指摘。そして、秋山に対して「一生懸命でマジメすぎる。遊び心を持て」とアドバイスを送った。

 「一生懸命に完璧を求めすぎるあまり、少し狂うとガタンときてしまう。打席で感じたことがあったから」と和田監督。指導を受けた秋山も「『来年勝てよ』と言われた。しっかり期待に応えたい」と意気込む。指揮官の情熱に触れ、大器が素質を開花させる。

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