ゴメス&マートン CSもタイトルも

 タイトルもCS権もいただく!阪神のマウロ・ゴメス内野手(30)が18日、家族と共に都内から新幹線で帰阪。JR品川駅で取材に応じ、来日初年度のタイトルに意欲を示した。同行で帰路についたマット・マートン外野手(32)は残り11試合全勝を目指し、1・5差で追う2位広島から地元CS権を「勝ち取る」ことを宣言した。

 生後8カ月のベイビーが愛くるしい瞳でパパを見つめていた。朝9時過ぎ。品川駅に集った20余人のファンがゴメスの前に小さな列をつくった。新大阪行きの「のぞみ」がプラットホームに入るまで丁寧にサインを書き、取材陣の問い掛けに「うん、うん」と応じる。移動日お決まりの日本式ルーティンも、慣れたものだ。

 「ベストを尽くすよ。タイトルを取れればうれしいけど、それを意識し過ぎず、自分ができることをやっていくだけさ」

 この日のアンサーもゴメス流だった。何を聞かれても、派手にアドバルーンを上げることはない。「do my best!」。今季、繰り返し口にしてきた言葉で「打点王」への意欲を語った。

 前夜は最終回にダメ押しの適時打を放ち、リーグトップの打点を「98」まで伸ばした。92打点で2位の広島・エルドレッドとは6打点差。快音を奏でるたびに来日初年度のタイトルが視界に入ってくる。

 ゴメス夫人が手を添えるバギーのそばで、マートンはファンと握手を交わしていた。こちら来日5年目のヒットメーカーもタイトルまっしぐら。打率・338で首位打者をキープしているが、欲望の根底にはフォア・ザ・チームの心がある。

 マートン「残り試合全勝?もちろん勝ちたいし、ベストを尽くして一つでも上の順位を目指すよ。ホームでCSをやる?イエス!大勢の阪神ファンの前でプレーしたいんだ」

 レギュラーシーズンの制覇は遠のいた。どうしても取材の本題が個人成績に向きがちだが、G砲の返答もマートン先輩に倣え、だ。

 「100打点は到達できればうれしいけど、仕事に集中してチームの勝利に貢献することを考えるよ」

 舶来ユニットはハッピーなプレーオフを思い描く。タイトルもCS権も、いただくぜ。

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