和田監督 完敗認め、聖地から逆襲や

 「巨人4‐0阪神」(28日、東京ド)

 猛虎が敵地の海に沈んだ。連勝を期待した左翼席。最後まで黄色いメガホンが打ち鳴らされることはなかった。今季ワーストタイの2安打に封じられ、今季9度目の完封負け。一歩後退の2・5差。自力優勝の可能性が消えた。

 4点を追った攻撃陣。沢村を捉え切れなかった。本塁どころか、三塁すら踏ませてもらえなかった。前夜は3点ビハインドをひっくり返した粘りが、2夜連続の歓喜を呼び込むことはなかった。

 「4点のビハインド。精神的に楽にさせてしまった。それにしても、今日は付け入る隙がなかった」。壁の向こう側からヒーローインタビューの声が響いた試合後の会見。和田監督は素直に完敗を受け入れた。

 机上の計算ではあるが、29試合を残して自力優勝の可能性が消滅した。「数字上のことなんでね。全く気にならないこと。勝って、もう1回消さないといかん」。お互いの勝ち負けで可能性はすぐに復活する。ただ、優勝への望みをつなぐためにも、1日も早い復活を誓った。

 2週間前と同じ1勝2敗。奪首をもくろんだ真夏の3連戦で、宿敵をトップの座から引きずり下ろすことに失敗した。近くて遠い山の頂。改めてトップを極めることの難しさ、険しさを痛感させられた。

 最後は黒星で幕を閉じたが、長期ロードを11勝10敗で乗り切った。「苦しみながらも踏ん張ってこれた。甲子園に帰れるんで、もう1回(差を)詰めて勝負したい」。指揮官はリベンジの炎を燃やした。

 1カ月ぶりに戻る我が家。かぎ慣れた空気が、激闘で疲弊した体を癒やしてくれる。聖地がタテジマに力を与える。心機一転の再スタート。逆襲の起点とする。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス