ゴメス深刻2戦連続3三振 奪首お預け

 「巨人5-1阪神」(13日、東京ド)

 今季初のセの頂を見ることはかなわなかった。梅野が巨人の速攻に冷静さを失い頼みの主砲・ゴメスも3試合連続無安打とここに来てスランプに陥った。それでも阪神・和田豊監督(51)は下を向くことはない。きょう第3戦を取って、勝ち越して巨人にダメージを与える。

 手を掛けたはずの山の頂が遠のいた。登頂目前にかすんだ視界。今季初の首位奪取をもくろんだ宿敵との直接対決。1・5差。猛虎のキバをすり抜けた強敵の背中。3連戦中にトップを極める可能性が消えた。

 先制パンチに屈した。初回に長野の先頭打者アーチなどで2失点。二回にも2死一、二塁からの適時打と失策で2点を奪われた。岩田が課題の立ち上がりに失点を重ね、握りたかったはずの主導権を奪われた。

 梅野の持ち味が消えていた。初回の3安打。長野、橋本、阿部。二回に二塁打を浴びた井端。そのすべてが外角球だった。内角を突く前に許した安打の連鎖。無難に映ったリードは、図らずも失点につながった。

 「外が悪いわけじゃないけど、突っ込む前に打たれた。狙ってるような感じがあった。そこを早めに察知できていれば。出はなをくじかれて動揺したわけじゃないだろうけど、粘り強くできなかったね」と和田監督。敵の狙いを感じ取れなかった梅野の若さ。反省を促すと同時に、今後への教材とするよう訴えた。

 心配の種が持ち上がった。4打数無安打の3三振と来日初の3試合連続無安打に終わったゴメスだ。外へ逃げ、落ちるボール球にバットが止まらない。兆候を察し、試合前のフリー打撃終了後にオマリー打撃コーチ補佐と通訳を交えて、下半身の粘りをつくるように指導したが、即効性は示さなかった。

 「ちょっと止まらなくなってきたな。振り続けたら、ずっとボール球を投げられる。下半身の疲れと気持ちの焦りもあるだろうけど、あれを我慢しないことにはな」。二回、六回は小山のフォーク。九回はワンバウンドした山口のチェンジアップにバットが空を切り、手当ての必要性を迫られた。

 扇の要の鋭い嗅覚と、4番を張る男の復調なくして9年ぶりのリーグ制覇は語れない。再来週にも同じ舞台で再戦が控える。勝ち越せるか、負け越すか。第3ラウンドが持つ意味合いは大きい。

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