和田虎、寒封負け 緊急先発19歳左腕に

 「中日7-0阪神」(7日、ナゴド)

 阪神がまさかの“変わり身”にやられた。中日予告先発の川上が試合前のアクシデントで初対戦となる2年目左腕の浜田が緊急先発。前情報なしの相手にセ界No.1のチーム打率を誇る猛虎打線が翻弄(ほんろう)された。6安打、11三振の完封負け。気がつけば19歳に3位転落させられていた。

 19歳左腕に折られた猛虎のキバ。無残に積み上げられた27個のアウト。得点圏に走者を進めること7度。何度も攻略のチャンスを得ながら1本を欠いた。今季2度目の完封負け。またも3位後退だ。

 敵軍の予告先発・川上が腰に違和感を訴え、先発を回避した。練習開始直後に和田監督、中日・谷繁監督、審判団が集まり、浜田の先発を承認。6日に宿舎で行われたミーティングで浜田の情報も提供されていたが、プロでの登板はわずか2試合。突然の先発変更に加え、情報不足にも泣かされた。

 「これはあり得ること。ルール上でも認められているわけだし。そういうこともあるということだけど、昨日から分かっていたわけじゃないんで、準備不足は否めないけどね」。4月1日の中日戦以来となる零封負けを和田監督は潔く受け入れた。

 問題視したのは初対戦の投手に対して、攻撃的な姿勢を取れなかった点だ。4日のヤクルト戦。勝利は収めたが、7回2得点と苦戦を強いられたナーブソンとの対決後にも、虎将は同じ言葉を残している。

 和田監督「相手のことが分からない分、大事にいって、思い切りがなくなってしまっていたね。初物に対してというところで、タイミングがほとんど取れていなかった」

 データが少ない分、球種や球筋を立体的に打席で確認したい思いが裏の目を招いた。浜田が制球に苦しめば効果は結果となって表れただろうが、コンスタントにストライクを取ってきた。待機策が自らの首を絞める皮肉な結末となった。

 打線の陰りもちらつく。開幕から隆盛を極めた爆発力が落ちるころではあるが、ここが踏ん張りどころ。積極的かつ粘り強く耐え忍ぶほかない。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス