呉昇桓、セ球団にも隠さずお見せします

 阪神が、新加入の呉昇桓投手(31)を、オープン戦ではセ・リーグ相手でも関係なく登板させる方向であることが2月28日、分かった。今季の命運を握る新守護神だけに、できれば同一リーグ相手には隠したいが、あくまで優先するのは右腕の調整。最高の状態で開幕に挑めるように、登板予定を組んでいく。

 意識するのは、いかに敵に見せないか、ではなく、いかに本人を万全の状態に仕上げさせるかだ。あくまで呉昇桓の状態が重要となる。開幕まであと1カ月。中西投手コーチは、新守護神のオープン戦での起用に関して、こう明かした。

 「(呉昇桓に関しては)相手よりも登板間隔が大事」

 新加入の選手は、できるだけ同一リーグとの対戦を避けながらオープン戦に登板していくことが多い。首脳陣とすれば、呉昇桓もできる限り隠したい。ただ、それ以上に重要なのは開幕に向けた調整。それを理解しているからこその方針だ。

 実際、キャンプ中にはブルペン投球翌日をノースローにしたりするなど、韓国時代と同じ調整法を行うことがあった。そうやって、きっちりと自分のペースで状態を上げてきているだけに、右腕を信頼し、調整のペースを最優先に考える。

 この日の呉昇桓は、全体練習に参加。自身初めての甲子園での練習で、キャッチボールの後には黒土のマウンドにも上がり、投内連係などで感触を確かめた。「(初の甲子園は)気分的に良かったです。全体的に球場に入ってから気持ちが良かった」と振り返った。

 今後は、高知遠征の間は他の残留組とともに関西で練習を行う。オープン戦デビューは、3月4、5日のソフトバンク2連戦(ヤフオクドーム)中の予定。その後、状態を見て7日から9日までロッテ、日本ハム、巨人と続く甲子園3連戦中で登板の可能性もある。

 早く甲子園で投げたいかという問いに対しては、呉昇桓は「それはまだ分かりません」と話すにとどめた。見つめるのは対戦相手ではなく、自分自身だ。3月28日の巨人との開幕戦から逆算して、首脳陣とも呼吸を合わせて階段を上がっていく。

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