阪神 36年ぶりチアリーダー復活

 猛虎が36年ぶりに「チアリーディングチーム」を発足させる。26日、阪神のオフィシャルファンサービスメンバーのオーディションが大阪市内の複合教育施設「アイアイキッズ」で行われ、書類&2次選考で選ばれた24人が参加。元NFLチア選考委員らによる審査でふるいにかけられ、精鋭16人の新メンバーが誕生した。チアの名称とユニホームは3月下旬に発表され、4月1日の地元開幕戦(対中日・京セラ)でファンにお披露目される。

 9時間に及ぶ最終選考を突破した精鋭16人のなかに、36年前の初代メンバーを母に持つ合格者がいた。目鼻立ちくっきり、身長169センチの彩華さんは地元兵庫県出身。親子2代のメンバー入りが決まると「母が活動していたので、私もずっと活動したいと思っていました。母は学生時代の楽しい思い出になったと言っていましたし、いい思い出しか聞かなかった」と、感慨深げに話した。

 オールドファンなら覚えているかもしれない。後藤次男監督時代の1978年、阪神にも一度だけチアリーディングチームが結成されたことがある。日本球界で初めてのチア。いわばパイオニアだった。白いハイソックスにショートパンツという衣装で甲子園を駆け回り、選手、ファンを盛り上げたが、田淵、掛布の強力クリーンアップを組みながらチームは史上初の最下位。虎チアはわずか1年で解散してしまった。

 以来、どうしても「チアガール=低迷」の印象がつきまとい、35年間、新チームの結成が見送られてきたが、昨季まででセ・パ10球団にチアチームが存在していたことから、球団内で復活の機運が高まっていた。

 球場内のチアリーディングが主な活動だった初代チアガールと違い、今回のファンサービスメンバーは施設訪問など、地域貢献活動も行う。選考委員の1人、10年にNFLで日本人初の主将を経験した小島智子さん(35)は「ダンスだけではなく、地域への貢献を理解しているかどうか」も重要な選考基準であったと説明した。

 プレーボールでベンチから飛び出す選手をグラウンドで出迎え、イニング間を華やかにする。応募総数200人のなかから選ばれた「虎ガール」が36年前に甲子園を彩った初代チアの思いを胸に、9年ぶりの歓喜を運ぶ。

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