阪神のドラフト１位・岩貞祐太投手（２２）＝横浜商大＝が２４日、兵庫県西宮市の鳴尾浜で行われた新人合同自主トレで１５日以来９日ぶりにフルメニューをこなした。体調に関して「もう完璧です」と語った左腕は、安芸で一からの出直しを宣言。宜野座キャンプに招集されるため、２月中旬の初実戦に照準を定めた。

　目指すべきところは決まっていた。出遅れをいかに取り戻すか、沖縄に呼ばれるためにはどうしたらいいか。風邪による発熱で９日ぶりにフルメニューを消化した岩貞。「安芸で一から自分を見つめ直したい」と神妙な面持ちで、原点からの巻き返しを誓った。

　第２クール最終日となる１６日に熱発し、以降は別メニュー調整を強いられていた。何もなければ２月のキャンプは宜野座スタートが確実だったが、出遅れを考慮されて安芸スタートに変わった。ただ、この日は他の新人選手と同じメニューをこなし「普通にやっていて、遅れを感じることはなかった。大丈夫です」と言い切る。

　今後は新人合同自主トレ期間中に１、２度、ブルペンに入る予定。「普通にやっていければそれくらいには」と２月中旬に初の実戦マウンドに上がれる見通しを明かした。

　もちろん、単に実戦を経験するだけでなく「沖縄に呼んでもらえるように、結果を残して実力を高めていきたい」と見据えるのは１軍の舞台だ。

　アマチュア時代から環境が変わるたびに幾度か熱発していたことも打ち明けた。それでも大事に至らなかったのは不幸中の幸いか。期待の即戦力ルーキーには、巻き返すチャンスも、開幕ローテ入りの可能性も十分に残っている。