ドラ1岩貞、開幕G粉砕デビュー宣言!

 「阪神新入団選手発表」(9日、大阪市内)

 見据えるは開幕カードでのG倒だ‐。阪神は大阪市内のホテルで新人選手6人の入団発表を行った。ドラフト1位・岩貞祐太投手(22)=横浜商大=は、開幕ローテ入りを目標に掲げ、来年3月28日から宿敵・巨人と激突する開幕3連戦(東京ドーム)での先発を狙うことも宣言した。

 静かなまなざしに、柔らかな口調。ただし言葉が醸し出すスケール感は、とてつもなくデカい。「強気の攻めは、いつも欠かさず持って投球していた」という岩貞。その“快速球”が、いきなり虎の宿敵へと向けられた。

 来季は3月28日から、ライバル巨人との3連戦(東京ドーム)で幕を開ける。この巡り合わせ。左腕は燃えている。

 「『伝統の一戦』と言われる巨人‐阪神戦が、いきなり開幕戦からあるということで、より一層、開幕1軍ということに関して強い気持ちを持ちました」

 岩貞自ら口にした、伝統の一戦でのデビュープラン。競争に勝ち抜き、開幕カードで先発するのは簡単なことではない。それでもあえて言葉にしたのは「目標というのを大きく掲げて、小さく収まらずに頑張りたい」という信念があるからだ。

 信念に従う“誓い”は、これだけにとどまらない。ドラフト当日での会見同様に「新人王という賞があるので、獲りたいという気持ちは強い」と、あらためて宣言。「大卒なので1軍定着を目標にやっていって、最終的にそういう賞がついてくれば最高の1年になると思う」と力強い言葉を並べた。

 己の言葉に責任を持つ。それが岩貞の信条。「口だけにならないように。自分が言ったことを忘れないように。それを支えにやってきた」。発言を実現するべく努力を重ねた男だからこそ、言葉にも迷いがない。

 背番号は17。その番号にまつわるジンクスさえも、はね返す意気込みを示した。実は背番号17をつけた投手は、05年のブラウン以来、8年間勝利なしに終わっている。

 だが「タイガースの17番と言えば自分の名前が出るように活躍したいと、最終的なビジョンがある。そういうジンクスも、プレッシャーには感じていない」と、自らの手で猛虎のエースナンバーへ昇華させるつもりだ。

 エリート街道は歩んできていない。それでも「甲子園で活躍するビジョンを描いていく」と自信をのぞかせた。猛虎に加わった“雑草魂”が今この時から、伝説を紡ぎ始める。

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