呉昇桓に好条件の“安らぎの家”提供

 阪神が契約調印式を終えた呉昇桓投手(31)=前韓国・サムスン=に、食事、生活、トレーニング等、すべての要素を満たした住居を準備することが5日、明らかになった。10日の来日時に関西での住居を視察する予定。呉が独身ということもあり、万全のサポート態勢を整え、野球に集中できる環境をつくっていく。

 呉昇桓との調印式を無事に終えたフロントが、次なる準備へ向けて動きだした。初めて韓国人助っ人を受け入れるとあって、最大の懸案となるのが生活面。中村GMは「担当者がこれから3つ、4つ(住居の)候補を探す。それで本人に見てもらって決めてもらう」と明かす。

 これまで外国人助っ人には、球団が神戸市内の高級マンションを手配してきた。近くにアメリカンスクールがあり、海外の食材を取り扱うスーパーもあることから、マートンやメッセンジャーが野球に集中できる環境が整っていた。

 だが韓国人助っ人は、食文化も違えば言語も違う。さらに呉昇桓は独身。ナイター後に気兼ねなく食事できる場所などが必要となる。「心配なのは行きつけの店とかね。あと本人の希望でトレーニング施設が近くにあるとか。そこらへんは担当者がフォローすると思う」と同GMは言う。

 自宅近くに深夜まで営業している韓国料理店、さらには設備が整ったトレーニングジム、各主要交通機関へのアクセス、甲子園までの移動距離‐。10日の来日に合わせて、条件に見合う住居を急ピッチで探していく予定だ。呉昇桓は「関西は何度も言ったことがあるし、街を歩いても韓国語が聞こえる。ハングルで表記されているところもあるので」と生活面に不安はない様子だが、大事な戦力だけに万全を期しておく必要がある。

 実力、実績は申し分ない。あとは、いかに環境に適応するストレスを軽減させてあげられるか‐。日本球界に革命を起こすべく、満を持して異国へ乗り込む韓国最強のクローザー。球団は全力でサポートしていく。

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