阪神からＦＡ宣言した久保康友投手（３３）が１６日、甲子園クラブハウスで自主トレを行い、近日中に阪神との交渉を行った上で、その後で他球団の話を聞く考えを明らかにした。

　「まず自分のチームの話を聞きます。それは自分で決めたことなんで。ないがしろにできない」と明かした久保。現時点で「めちゃくちゃ悩んでいる」とＦＡ残留か移籍かは五分五分の状況だ。決め手となるのは何か、との問いに「一番仕事ができるところを選ぶと思う」と言い切った。

　守護神に転向した今季、序盤は適応に失敗し故障も重なった。だがシーズン終盤は結果を残しながらも、勝ちパターンで起用されるケースは少なかった。「やれる自信があっても働き場所がないと意味がない。それは今年、痛感した」と久保。阪神はすでに来季の先発での起用を伝え、２年契約を提示。球団関係者が「残ってもらわないと困る選手」とさらなる条件の見直しも検討している。

　ただ「優勝するための駒になりたい。先発が１０人いて、じゃあ開幕は２軍でというのは違う」。納得できる働き場所が確約されるか否か‐。中田賢や大竹ら他のＦＡ選手の動向をにらみつつ「他球団に迷惑をかけないよう、できるだけ早く」決断する。