西岡が聖地見参!全打席出塁でアピール

 「オープン戦、阪神2‐1中日」(6日、甲子園)

 聖地初見参で、いきなり魅せた。阪神・西岡剛内野手(28)が6日、今年の本拠地初戦となった中日とのオープン戦に「1番・二塁」で先発出場した。初回の先制機を演出するなど、2打数2安打1四球で全打席出塁。まだまだ寒い3月初旬、平日にもかかわらず駆けつけた4500人のファンに「虎の西岡」をアピールした。

 美しいフィールドが、背番号「7」の登場を待っていた。打席に向かう西岡に降り注ぐ、期待に満ちた声援。そんな舞台でこそ力を発揮するのが、西岡剛という男だ。

 初回、先頭打者。この試合で相手先発・西川が初めて投じた直球を、いとも簡単に、狙い澄ましたように左前へはじき返した。

 「ストライクゾーンに来たら、1球目から打っていくのが僕の打撃スタイル。振っていく中でタイミングが合ってくる。いい反応ができた」

 “らしい”打撃で聖地初安打を記録すると、続く大和の初球に二盗を狙いスタートを切った。大和の三ゴロでランエンドヒットの形に。まばたきも許されない速攻。わずか2球で虎党の心をつかんだ。

 そして2死一、二塁となり、マートンの中前打で先制のホームを踏む。これには「最初にホームベースを踏むのが、僕の仕事。1番としての仕事はできた」と満足げだ。

 二回2死の第2打席は、またも初球を中前へ運んだ。四回2死二塁の好機で迎えた第3打席は、勝負を避けるような西川からストレートの四球を選ぶ。「シーズンは内容より結果だが、今は結果より内容を求めたい」と話した男は、この日の内容に「これ以上、求めることがありますか?」と不敵にほほえんだ。

 初球打ちもスチールも、戦略の1つ。シーズン本番を見据えてのターゲットは、球界を代表する捕手の谷繁だった。2安打にも「エサをまかれているような気がする。オープン戦で打たせて、シーズンでは違う配球でくる」。ただし、西岡も負けてはいなかった。

 「初球から打っていくのも作戦。初球にボールから入れば、バッテリーもしんどい」。谷繁の策に、攻撃的スタイルを貫く。結果、有利なカウントを導く狙いがある。

 また、盗塁を仕掛けたことに久慈内野守備走塁コーチは「過去の彼の足を知っていれば、警戒する。球界一の捕手から走れるように見せられればいい」と評価した。次打者への配球も視野に、あえて足を印象づけた。

 観衆はシーズン中の10分の1ほどの、4514人。それでも西岡は「声援は大きかった。『タイガースに入って頑張ってくれ』と声をいっぱい聞いて、うれしかった」。西岡の躍動に沸く、虎党の地鳴りにも似た大歓声‐。そんなシーンが、あと3週間で現実となる。

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