ハリル日本先発8人入れ替え苦闘星

 「W杯アジア2次予選、カンボジア0-2日本」(17日、プノンペン)

 E組の日本は2-0でカンボジアに辛勝した。12日のシンガポール戦から先発を8人入れ替え、前半は0-0。後半6分にFKからオウンゴールで先制し、終了間際に本田圭佑(29)=ACミラン=が頭で加点。本田は予選5戦連続得点となった。日本は今年最後の試合だった。E組首位を守り、残りは2戦で、来年3月24日にアフガニスタン、同29日にシリアといずれも埼玉スタジアムで戦う。

 既視感すら覚える低調さだった。試合後の記者会見。ハリルホジッチ監督の顔に浮かんだのは不満の色だ。「まず、勝利はした。しかし、前半には全く満足していない。選手はもっと向上しないといけないし、日本代表はもっと向上しないといけない」

 ハリルのもくろみは、魔都・プノンペンの闇へと消えていった。3-0のシンガポール戦から、先発メンバー8人を変更。W杯予選という真剣勝負の場で、若手選手のテストを試みたが、その結果以前に、日本のパフォーマンスは低かった。

 指揮官は具体名を避けたものの、「何人かの選手はもっとやってほしかった」とため息交じりに振り返った。

 特に低調だったのは前半だ。攻守両面、連係面でもミスが目立って無得点。指揮官は、たまらずに後半開始から前線へのパス供給能力に優れるMF柏木を投入した。同6分にはその柏木のFKから先制点が生まれたが、その前には引いた相手を崩す場面も少なく、さらには後半開始直後にFW岡崎がPKを失敗するなど、攻撃面で停滞感が漂い続けた。

 終了間際には、左サイドのクロスから途中出場のFW本田が追加点を挙げたが、攻撃面での消化不良感は、9月の本拠戦で3-0で勝利した際よりも、さらに色濃くなった。

 ハリルホジッチ監督が「リスクはあったが、そうしないといけなかった」と語るように、2次予選の段階でのさまざまなテストは、先を見据えれば必要なもの。だが相手とのレベル差を考えれば、物足りなさは歴然だ。15年最後の代表戦がこれで良いとは、誰も思っていない。

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