岡山J1勝ち取る!悲願成就へ残り8戦

 J2ファジアーノ岡山が、悲願のJ1昇格を視界にとらえている。開幕当初こそつまずいたが、4~8月に18試合連続負けなしを記録して急浮上。第34節を終えた現在、13勝14分け7敗で勝ち点53の5位と、昇格プレーオフ進出圏内(3~6位)を維持している。リーグ戦は残り8試合。チーム一丸で昇格に挑む。

 ファジアーノ岡山が、J1昇格に向かってまっしぐらに突き進んでいる。

 開幕から3戦勝ちなしとスタートは低調だった。しかし、第4節・水戸戦で粘り強い守備から初勝利を挙げると、本来の動きを取り戻したチームは一気に順位を上げた。

 4月26日の第9節・札幌戦から8月10日の第26節・湘南戦まで、J2歴代3位となる18試合連続負けなしを記録。8月17日の北九州戦で快進撃は止まったが、その後も勝ち点を積み重ねて昇格プレーオフ圏内の5位につけている。

 新戦力の活躍が原動力となった。開幕後の3月下旬に大宮からMF上田康太(28)が期限付きで加入。J1出場172試合を誇るボランチは、冷静なパスと展開力で攻撃を操る。

 前線では早大出身のルーキーFW片山瑛一(22)が、ここまでチームトップの6得点。既存の選手たちも刺激を受け、「全員攻撃、全員守備」の岡山らしいサッカーがパワーアップした。

 「昨季の屈辱を忘れるな」。今季の始動日となった1月22日、影山雅永監督(47)は熱い言葉でチームを鼓舞した。

 悔しさを味わった昨シーズン。開幕から11戦負けなしで一時は2位につけるなど好発進しながら、夏場にじわじわと失速。昇格プレーオフ進出がかかったラスト3試合で3連敗を喫し、結局12位でシーズンを終えた。

 雪辱に燃える今季、スタジアムでは昨季とは違った光景が見られる。キックオフ直前に選手、スタッフ全員がベンチ前に集結。肩を組んで円陣を作り、声を上げて気合を入れる。目標に向かってチーム一丸となるための“儀式”だ。

 故障者が続出する中、今季ここまで全34試合フルタイム出場のDF田所諒(28)は「昨年の後半戦は重圧で動けなくなった」と振り返る。そして「今年は精神的にうまく切り替えながら戦いたい」。FW押谷祐樹(25)は「昨年と同じ悔しさは味わいたくない。どれだけ踏ん張れるか」と終盤戦を見据えた。

 4月に左足を疲労骨折したFW荒田智之(28)が9月14日の松本戦で復帰し、途中出場の後半ロスタイムに劇的な決勝ゴールを決めた。

 右膝の故障で長期離脱していたDF竹田忠嗣(28)も前節・水戸戦で4カ月半ぶりに復帰出場。チームはここ3試合勝利がないものの、攻守に頼もしい男たちが帰ってきたのは明るい材料だ。

 次節から長崎、群馬とアウェー2連戦。そのあとは勝ち点差が接近する山形、大分、京都との対戦が待ち受ける。

 「プレッシャーはどのチームもかかってくる。岡山のいいところはチーム全員で戦うところ。みんなで乗り越えたい」とMF上田。過酷な戦いになるのは間違いない。残り8試合。チーム一丸で夢をつかみ取る。

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