サッカー日本代表が来年2月6日に行う国際親善試合・ラトビア戦(ホームズ)に欧州組を通常通り招集し、W杯突破へ向けた総仕上げを行うことが14日、分かった。オマーンでW杯予選を視察中の原博実強化担当技術委員長(54)が「基本的にそう」と話したもので、左膝の負傷でW杯アジア最終予選オマーン戦のメンバーから外れた香川真司(23)=マンチェスター・ユナイテッド=の代表復帰戦にもなりそうだ。
たとえ親善試合であっても、欧州組のチェックは欠かさない。原技術委員長は「(W杯)予選の結果も見る」と含みを持たせながらも、「ヨーロッパ組の方が(練習や試合を)やっている。国内組の方がやっていない人が多くいる」と、シーズン真っ只中の欧州組を招集する考えを示した。
ラトビア戦は、国際サッカー連盟(FIFA)の定める国際Aマッチデーの中でも、「親善試合」の設定日に行われる。規定では試合の48時間前からしか招集できないため、欧州組を呼び寄せたとしても1日しかチームとして練習できない可能性が高いが、欧州組を呼ぶには理由がある。
この時期の国内組は各クラブでの練習が始まったばかりで、体づくりの時期。年をまたいで開催される欧州リーグの選手とは体調面で大きな開きが出るのは当然だ。来年2月6日は水曜日で、欧州の選手は中2日か3日でのリーグ戦出場を余儀なくされるが、原技術委員長は「ヨーロッパでやっている人は来るのは大変でしょうけど、コンディションはいいわけですから」と招集の意義を訴えた。
10月23日の欧州チャンピオンズリーグ・ブラガ(ポルトガル)戦で左膝に全治3週間のけがを負った香川が、ラトビア戦で代表に復帰する可能性も高く、9月のイラク戦、11月のオマーン戦とW杯予選を2試合連続で欠場した遅れを取り戻すチャンスにもなる。2013年初戦から、ザックジャパンは全力で走り出す。