父・丈一郎「勝てば次につながる」

 「ボクシング・4回戦」(19日、エディオンアリーナ大阪第2競技場)

 元WBC世界バンタム級王者・辰吉丈一郎(45)の次男・寿以輝(19)=大阪帝拳=が脇田洸一(25)=クラトキ=を相手に判定3-0で勝ち、デビュー3連勝を飾った。父と同じ3戦連続KOを逃し、控室ではおえつをもらし、悔し涙を流した。

 寿以輝の父で元WBC世界バンタム級王者、辰吉丈一郎は、るみ夫人らとリングサイドで見守った。判定勝ちに「KOの美学があるから勝った気がせんのやろ。でも(過去2戦は2回KOのため)4ラウンドで2試合分やった。いろんな経験ができたんちゃう」と前向きに捉えた。

 その上で「左は打っているけどジャブが少ない。あれは左ストレート。ジャブを打たないとステッピングワーク(足の運び)につながらない」と課題を掲げた。試合後の控室では「汚いから、はよバンテージ取れ。まだ着替えてへんのか」と小言を連発し、寿以輝に煙たがられる一幕も。それでも「勝てば次につながる」と、最後は優しい父の顔を見せていた。

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