36歳ヘビー級・竹原「定年延長を」
「ボクシング8回戦」(9日、後楽園ホール)
4回33秒、竹原虎辰(緑)は右ボディーから右ストレートで金起男(韓国)を豪快にKOした。勝ち名乗りを受けた後、グローブのままマイクを手に異例の訴えをした。
「私、竹原虎辰は14日で37歳になるため、JBC(日本ボクシングコミッション)から規定で定年退職と言われました。わがままですが、もう少しやりたいです。よろしくお願いします」と頭を下げると拍手が起きた。
日本のルールではボクサーの年齢上限は36歳以下。ただし「元チャンピオン(日本、東洋太平洋、世界)、世界王座挑戦者、37歳に達した時に世界ランキングいる者」には例外が認められる。
竹原の場合、例外項目のいずれにも当てはまらないため、特例を求めた。「自分がボクシングを始める前からあったルール。それは分かっている」としながら納得できないものがある。
「年齢には個人差がある」と肉体的にも精神的にもやれる自信をアピール。「自分は酒もタバコもやらないし、食事にも気を遣って節制している。東洋太平洋ヘビー級ベルトをアジア人で初めて取るのがずっと目標だった」と訴えた。
しかし、JBCは特例を認めない方針で、竹原のボクサーライセンスは37歳の誕生日をもって失効となりそうだ。その場合、竹原は「最後は海外で、できれば強い相手とやって終わりたい」と、海外に活動拠点を求めていく。
竹原は最後の日本ヘビー級ランカーでもある。1位の石田順裕(グリーンツダ)が6月に39歳で引退を表明した。ランキングが消滅し、王者の藤本京太郎(角海老宝石)だけとなるヘビー級について、JBCは7月末での王座預かりなどの措置を検討する。





