山中 次戦は村田と海外初競演も

 WBC世界バンタム級王者・山中慎介(31)=帝拳=が24日、6度目の防衛からの一夜明け会見を行った。山中陣営は、次戦で国内での団体王座統一戦を含めた強豪との対戦、あるいは日本・東洋太平洋ミドル級1位の村田諒太(28)=三迫=が出場を予定している9月のシンガポール興行などの海外進出を計画していることを明らかにした。

 晴天の野外で行われた会見にダメージを感じさせない元気そうな表情で現れた。山中は日本歴代2位タイ記録の5連続KO防衛となる9回TKOの快勝V6に、「勝てたことにはホッとしてますが、内容は完璧ではないし課題も多かった」と、反省交じりに振り返った。

 今後については「他団体にも王者はいるし、上の階級にも人気のある強い王者がいる。そういった選手とやって評価を高めたい」と希望し、所属ジムの浜田剛史代表は「ファンは誰とやるかに注目する。防衛回数にはこだわらず、統一戦か、みんなが強いと思う相手と交渉していく」との方針を示した。

 だが、対戦を熱望する人気選手のWBC世界スーパーバンタム級王者レオ・サンタクルス(メキシコ)にオファーを断られるなど、圧倒的な強さで勝ち進む山中のマッチメークは容易ではない。

 所属ジムの本田明彦会長も「期限を切らず、時間をかけて交渉したい」と意欲を見せる一方で、「いい相手が見つかれば日本でやるが、そうでなければ、村田の試合がある9月のシンガポールなどの海外でやる」とのプランを明言した。成り行き次第では、金メダリストと“神の左”の初競演が実現することになる。

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