【野球】阪神のルーキー才木への威嚇行為を守った熱い男の正体は…

 阪神のムードメーカーが、2017年シーズンを2軍で終えた。今成亮太内野手(30)は、今季一度も1軍に上がることはなかった。陽気なだけではなく、熱い心を持った男だ。今年最後のウエスタン・リーグ遠征となった9月23日のソフトバンク戦(タマスタ筑後)で、仲間のために戦う姿勢を見せた。

 六回1死一塁の場面。マウンドにはルーキーの才木が上がっていた。対する打者は代打・斐紹。パンチ力が武器の左打者だ。手元が少し狂ったか。才木は投じた143キロ直球を、斐紹の右手付近にぶつけてしまった。

 この投球に対して斐紹は激高。才木をにらみつけながら、マウンドにゆっくりと詰め寄っていった。ここ最近は1軍の試合ですらあまり見かけなくなった光景ではあるが、プロ特有の威嚇行為。才木にとって、それを受けるのは初めてのことだった。

 ここで三塁の今成が動いた。マウンド上の才木を守るかのように斐紹にゆっくりと向かっていき、鋭い視線を送る。柔らかな笑みを浮かべる普段の表情とは一変、怒りの炎を目に宿していた。結局、乱闘には発展せずプレーは再開された。

 試合後、六回の行動について今成は「(才木にとって)ああいうのは初めてだと思ったから。守ってあげた方がいいかなって」と説明した。あくまで冷静に、ルーキーを助けようとファイティングポーズをとった。

 自分のためではなく、仲間のために体を張れるのが今成だ。熱い一面を持つ背番号49が、来季阪神優勝の原動力となることを願っている。(デイリースポーツ・山本航己)

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