【芸能】是枝裕和監督が語る福山雅治の魅力とは 何かを見るときの表情の強さ

 歌手で俳優の福山雅治が、興行収入32億円のヒットを記録した映画「そして父になる」(2013年)の是枝裕和監督と再びタッグを組んで、新作映画に臨むことが発表された。是枝監督は、「そして-」では主人公が父として悩み、成長する姿を描き、福山の新たな魅力を引き出した。新作で再び仕事をともにする是枝監督から見た“俳優・福山雅治”の魅力とは-。

 是枝監督が「そして-」の撮影時に最も心を奪われたのが、「何かをただ見ている」様子だったという。「福山さんは、何かを見るときの表情が強いんです」と明かした。

 そんな福山の表情の強さを生かせるのが弁護士役だったという。裁判を題材にすると舞台は法廷、接見室などに限られてくる。座ったままでのやり取りがメーンとなるだけに「会話劇だから、人が動かない中で何を動かすか。止まってる中で感情がどう動くかですね」と難しさを語った。

 動きが少ないからこそ、表情の強さが重要。「福山さんは、ただ見てるっていう絵がすごく強い人。まなざしというか、見てる表情の中にいろんな感情が読み取れる」と魅力を説明した。

 その魅力を生かすも殺すも監督の腕次第だ。「黙っているシーンをどう魅力的に撮るかです。期待に応えられる脚本を作らないとっていうプレッシャーを感じてます」と心境を告白した。

 福山演じる弁護士の重盛は、役所広司演じる殺人犯・三隅の本心がつかみきれずにほんろうされる形となる。「弁護士は犯人とのやりとりの中で価値観が揺らぐ。弁護士としても人間としても揺らいでくる。こちらは役所さんと一緒になって、どう福山雅治を揺さぶるか、ですね」と福山料理に意欲を見せた。

 是枝監督は、福山とは「そして-」以降も連絡を取り合っており「また一緒に」という気持ちは互いに持っていた。いくつかの企画をやりとりする中で、法廷ものという新たなジャンルに2人でチャレンジすることになった。ほかにも医者や犯罪者も演じさせてみたいと考えているという。

 ただ、殺人犯役については「かっこよすぎるでしょ」とやんわり否定した。一方で「福山さんに犯罪者をやらせるなら『太陽を盗んだ男』みたいな、ああいうのはいいな。いいよね。やろう、じゃ。福山さんで『太陽を盗んだ男』」と“勝手に”リメーク宣言。79年に公開された、熱狂的ファンを持つ作品で、沢田研二(68)が演じた主人公・城戸誠役に指名していた。(デイリースポーツ・澤田英延)

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