【ライフ】斬新すぎる?「ポテそば」に続く「かき氷そば」をすする

 そばの上にドーン!とフライドポテトを盛り付けた「ポテそば」。阪急阪神レストランズ(本社・大阪市)が阪急・十三駅構内で運営する「阪急そば若菜 十三店」の名物メニューだ。昨春に販売を開始すると、ありそうでなかった“和と洋のコラボ”として、SNSなどであっという間に話題は広がり「1日で200食以上」という大ヒット商品になった。そんな阪急そば若菜が「ドーン!第2弾商品」として7月に投入したのが、新メニュー「かき氷そば」だという。えっ?かき氷なの?そばなの?-素朴な疑問と、うだるような暑さを吹き飛ばすべく、いざ十三駅へと、すすりに行ってきました。

 申し訳ないが、テーブルに運ばれてくると、笑うしかなかった。

 「あの…そばが、見えないんですけど…」

 同席してもらった阪急阪神レストランズの営業企画部・下井裕利さん(企画管理グループ兼CSグループ長)も「そうなんです」と笑う。駅そば店お馴染みの黒い器の上には、かき氷の山が、これでもかと盛られている。かろうじて見えるのは、なにやら茶色の物体のみ。これが「そば」ならば、おそらくあれは、刻みあげのはずだ。圧倒的な外見にたじろぎつつも、そばつゆを氷の山にかけ回す。いやいや、ここまでの手順は、完全にかき氷を食べる時のアレですけど…。箸を割り、氷の山を崩しにかかる。氷をかきわけ、ようやくたどりついたそばを、氷まみれのままでいただくと…ビックリしました。

 シャリシャリとした氷の食感、そして、今までにないほどキンキンに冷えたそばの涼感。氷のせいで、味が水っぽくなるのではという不安もあったが、しっかりそばとつゆの味を、ざるそば以上の清涼感で味わえるのだ。

 「旨いです」

 今までにない不思議な感覚に驚きつつ、そばと氷を一気にすする。途中でそばにからむ刻みあげが、これまた冷え冷え。しかも、ほどよい甘さが、またいいアクセントになっている。これは、完全にアリだ。

 「夏に向けて胸がキュンとするようなメニューを」-。同社の営業本部長から下された“難題”に、社内メニュー会議のメンバーは四苦八苦したという。「胸キューン、頭キーン」を合言葉に生み出したのが、今回の「かき氷そば」だった。「とにかく“オモロイ”ものをつくろうと。ただ、どうしても氷が溶けるので、そばつゆの味の濃さの調整には苦労しました」とは下井さん。試行錯誤の結果、最後までおいしく提供できる味ができあがったという。

 この「かき氷そば」は7月9日に販売を開始すると「ポテそば」ほどの爆発力はないものの、現在は不動の人気1位商品「海老天そば・うどん」に次ぐほどの注文数とのこと。「つゆを凍らせたものや、氷を添えたそばは他にもありますが、ここまでかき氷を盛ったそばはたぶん例がないかと…。やはり珍しいからか、注文された皆様、まずは写真を撮っていらっしゃいます。暑さがさらに厳しくなる8月に、もっともっと味わっていただければ」と下井さんも今後に期待を寄せる。

 かき氷が溶け切って、水になることなどもなく、最後まで夢中でキンキンのそばをすすることができた。ちなみに、今回は海老天なども一緒に楽しめる「天ぷら添え」をいただいた。揚げたてサクサクの天ぷらを、シャリシャリの“氷そばつゆ”で食べるのも、冷たさと熱さが程よい感じに楽しめ、これもイケる。そして最後に残った“かき氷つゆ”をゴクリと一気に飲み干す。なるほど、確かにこれは「頭キーン」とくる冷たさだ。

 決して斬新な見た目だけでなく、おいしく暑さも吹き飛ばしてくれる圧倒的涼感の「かき氷そば」。販売期間は8月末までの予定だが、残暑が厳しければ、9月以降も延長するという。さらに今秋に向けて「ドーン!第3弾」の商品も開発中という。まだまだ続く猛暑を、胸キューン、頭キーンと吹き飛ばしてみては。(デイリースポーツ・石川真之)

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