G練習方法“改善”で打棒復活なるか

 開幕から故障者が続出し、貧打に苦しむ巨人。交流戦では7勝11敗と4年ぶりに負け越し、11位に沈んだ。DeNAが惨敗したことでリーグ首位の座にはいるものの、スポーツ新聞には「弱セ」の見出しが躍り、屈辱を味わう結果となった。

 こうした状況に、原監督の表情にも悔しさがにじんだ。「パ・リーグの各チームは打率、ホームランの数は“普通”だな。クリーンアップ(の選手)は3割、3割4分、5分がいて。ジャイアンツはそういう点ではスリムだな。無駄打ちはしねえんだな」と自虐的に語るしかなかった。

 交流戦終了時で、チーム打率・238と低調。総得点210は12球団中11位だ。個人成績を見ても、4番を打つ坂本の打率・266がチーム最高。長野は不振に苦しみ、レギュラーとしての出場機会も減っている。ソフトバンク・柳田や西武・中村ら、パを代表する選手に比べ、個の能力で劣っていると認めざるを得ないだろう。

 ただ、シーズンは折り返しにも達していない。日本シリーズに進出すれば、パ・リーグ勢にリベンジできる機会も残されている。何とか現状を打開しようと、16日の練習ではフリー打撃を行わず、野手全員でロングティーを行った。

 「少ない時間の中で明日に(つなげよう)、というね。バッティングよりロングティーをやろうと。数を振ることができるから」(原監督)。思い切りの良さを取り戻させようと、刺激を与えた形だ。

 原監督は以前、ロングティーについて「遠くに飛ばそう、と意識するから打撃フォームが崩れる。試合で使えるスイングをしてほしい」と、否定的な考えを示していた。だが、昨季から続く貧打を解消するために、根本から改善する必要性を感じたのかもしれない。

 指揮官は「2軍から上がって来た選手が最初はいいけど、みんな(状態が)落ちてしまう。これは、1軍も練習方法を見直さないといけないな」と話している。長引く不振の原因を探り、選手の能力を引き出すことができるのか。残りのシーズン、首脳陣にとっても腕の見せどころとなりそうだ。

(デイリースポーツ・佐藤啓)

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