カープだけじゃない!サンフレも熱い!

 広島が今、熱い。

 広島カープが27日の巨人戦に勝利し、18年ぶりの月間16勝をマーク。4月の首位ターンを決めた。23年ぶりの優勝を目指すチームは「鯉の季節」を前に上り調子だ。

 J1の2連覇を達成したサンフレッチェ広島も好調だ。3連覇を狙うリーグ戦では、首位・鹿島に勝ち点差1の4位。シーズンは序盤だが好位置につける。

 アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)でも初の決勝トーナメントに進出した。3度目の出場で、その切符を初めて手にした。

 10年、13年の過去2度は1次リーグで敗退した。過密日程の影響で、戦力維持ができなかったことが大きな要因だ。

 リーグ戦と並行して行われるACL。今年で言えば、1カ月弱で11試合を戦う。水曜日に海外でのアウェー戦。即帰国し、中2日で日曜日にリーグ戦。長時間の移動も重なり、疲労はボディーブローのように効いた。

 だが、今年のチームは違う。森保監督は「誰が出てもサンフレッチェのサッカーができる。チームの総合力が高まっているし、手応えがある」と、自信をのぞかせる。

 象徴的な試合が23日のセントラルコースト(豪州)戦。決勝トーナメント進出には、勝利以外に道はない大一番だった。それでも指揮官は佐藤と森崎和の主力2人をベンチから外した。13年はベテランを温存して臨み、1勝もできず1次リーグで敗退した。

 苦い記憶が残る中、森保監督は思い切った決断を下した。そこには現有戦力への自信。さらにチーム力の底上げを図る狙いがあった。

 選手は森保監督の期待に応えた。後半、山岸がゴールを決め1‐0で勝利。崖っぷちで踏みとどまり、決勝トーナメントに進んだ。「何人が入れ替わっても、今年はサンフレのサッカーができる。クオリティーが落ちない。自信を持ってやれている。厳しいスケジュールの中で、チームの総合力というもので試合を戦ってきた」と喜んだ。

 決勝トーナメント1回戦(5月7、14日)は、ウエスタンシドニー(豪州)が相手だ。元日本代表の小野が所属し、かつて広島でチームメートだったポポビッチ監督が指揮を執る。今でもポポビッチ監督とは連絡を取り合っており「楽しみ」と声をはずませた。

 J1の3連覇とアジアの覇権を本気で狙う今季。夢物語では終わらない。

(デイリースポーツ・市尻達拡)

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