吉田沙保里 亡き父・栄勝さんへ「助けてくれると思ったが間違いだった」

 女子53キロ級決勝で敗れ銀メダルとなった吉田沙保里(左端)。表彰式で米国の国歌を悔しそうな表情で聞いた=リオデジャネイロ(共同)
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 「リオ五輪・レスリング女子フリースタイル53キロ級・決勝」(18日、カリオカアリーナ)

 吉田沙保里(33)=フリー=が、決勝でヘレン・マルーリス(米国)に1-4の判定で敗れ銀メダル。58キロ級の伊調馨に続く五輪4大会連続の金メダルはならなかった。

 第1ピリオドを1-0とリードしたが、第2ピリオドで相手に4ポイントを奪われた。

 表彰式の間も悔し涙が乾くことはなかった。銀メダルを授与される際には、プレゼンターの竹田恒和JOC会長に「スミマセンでした」と謝意を伝えた。

 その後に再びインタビューマイクを向けられた吉田は、「最後の最後に銀メダルに終わるとは思っていなかったので悔しいです」と話した。

 「霊長類最強女子」の称号を与えられるほどの存在となり、「打倒吉田でみんなが来ることは分かっていたんですが、最後の最後に落とし穴にはまるとは思っていませんでした」と決勝戦での内容を後悔。それでも「レスリングをやっていて良かったです」という気持ちも表した。

 吉田にとっては2014年3月に逝去した父・栄勝コーチ(享年61)へ手向けの銀メダル獲得となった。「父がいないオリンピックは初めてだったので、助けてくれるだろうと思っていましたが、間違いでした。でもどこかで応援はしてくれていたと思います。お父さんには私をここまで育ててくれてありがとうと言いたいです」とゆれる心情もうかがわせた。

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