熊本出身の鹿島・植田 故郷の現状語る

 熊本地震で被害を受けた熊本県宇土市出身、サッカーU-23日本代表の鹿島DF植田直通(21)が、16日の湘南戦の後、故郷への思いと、被災地の現状を明かした。実家が沿岸部にあるため、高台へ避難した両親は車の中で過ごすことを余儀なくされたという。宇土市役所は4階部分がつぶれてしまう半壊の状態で、「いつもあいさつに行ったりしていました。いろんな思い出がつまっています。信じられない思いでいっぱいですね」と言葉を絞り出した。

 植田は熊本県の名門・大津高出身。14日夜に最初の大きな揺れがあった後にチームメートの無事は確認したというが、その後も大きな地震が頻発している。「今のところは無事だと思います」と語る植田も心配そうにしていた。両親とは頻繁に連絡を取り合い、この日の未明にあった大きな地震の後も無事を確認できた。

 湘南戦で3-0で勝利した後、中継局のインタビューで目を潤ませていた。故郷への思いを聞かれるとこらえきれなくなり、涙をぬぐった。取材エリアでは「ちょっと(涙を我慢するのは)無理でしたね…。育ったところなんで、今まで見てきたところがあんな風になっちゃうんで、すごい衝撃的でしたけど。今、すぐにでも熊本に行って僕にできることがあれば何でもやりたい。僕はサッカーしかできないと思ったからここに集中しました」と、率直な思いを語った。

 実は18日のオフを利用して短い時間であっても帰省することを考えていたという。しかし、熊本空港は封鎖されており、17日まで全便が欠航。厳しい現状に植田は「僕が行っても邪魔になるだけかと思う」とジレンマを抱えていたが、「困っている人がいれば助けたいですし、僕にできることがあれば何でもやりたい」と支援には意欲を見せた。

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