G大阪“丹羽ールド”ついに代表入り

 6月1日、12時。サッカー日本代表のハリルホジッチ監督は、千葉県内のホテルで会見を行い、国際親善試合・イラク戦(11日、日産ス)、W杯アジア2次予選・シンガポール戦(16日、埼玉)に臨む代表メンバー25人を発表した。

 25人のうち、初選出は2人。その中の一人がG大阪のDF丹羽大輝(29)だ。ハリルホジッチ監督は、会見でこう述べた。

 「新しい選手としては丹羽。彼も競争の中で勝ち取ってほしい。彼は経験がある。日本代表ではプレーしてませんけど、合宿に来てもらって話をした。彼以外には4、5人候補がいましたが、今のところ彼。センターバック(CB)もできますし、サイドバック(SB)もできます。このメンバーに入る資質があることを証明してほしい」

 所属するG大阪では主にCBとしてプレーしているが、5月に行われた候補合宿には右SBとして招集。連戦の疲労もものともせず、フィールドプレーヤーとしてはクラブで唯一リーグ戦、ACLの全試合にフル出場し、アジア8強入りに貢献している。

 3冠に尽力した昨季はスタメンから外れる時期も経験したが、そのときに始めた「脳トレーニング」の影響もあり“超”がつくほどのプラス思考を身につけた。試合前から相手を「止めるイメージはできています」と言えば、「勝つことは分かっています」という“勝利宣言”が飛び出すことも。

 クラブ内では『丹羽ールド(ニワールド)』と呼ばれる独特の世界観とキャラクターを確立。昨季リーグ優勝の直前には、主将MF遠藤が「笑いを提供してくれる」との理由で丹羽をキーマンに名指ししたこともあった。ともにW杯予選へと繰り出すFW宇佐美も、テレビカメラが回る中「いじられキャラの枠が1つ増えるんじゃないですかね」と笑うほどだ。

 G大阪堺ジュニアユースからG大阪ユース。世代別の代表も経験し、高校卒業時にプロ入りしたがすぐには芽が出ず、3年間は出場がなかった。J2徳島、J1大宮、J2福岡へのレンタル移籍も経験。「どの時期も自分にとってはプラス」と振り返るが、代表としては異色のキャリアだ。G大阪に帰ってきたのは26歳の時。憧れの宮本恒靖氏が背負っていた背番号5を、そのときから継承した。

 2日間の候補合宿では、覚え立てのフランス語で指揮官に直接「丹羽大輝です。よろしくお願いします」と自己紹介も試みた。つかみはバッチリ。遅咲きの29歳が、いつもとは違った“青”のユニホームを身にまとう。

(デイリースポーツ・國島紗希)

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