前東洋王者・川口裕がTKO勝ち

 「ボクシング・8回戦」(5日、エディオンアリーナ大阪第2競技場)

 前東洋太平洋バンタム級王者・川口裕(28)=グリーンツダ=が昨年西日本新人王の田淵圭祐(22)=八尾=を3回36秒TKOで退け、再起戦を飾った。戦績は24勝(11KO)7敗。

 1回から鋭い左ジャブをヒットさせ、リズムをつかむと、左フックを顔面に打ち込みダウンを奪った。2回も左フックでダウンを奪うと3回、決めにいった。連打で相手をグロッキー状態に追い込み、最後は右ストレート。レフェリーが試合をストップした。

 4月に山本隆寛(24)=井岡=と同王座決定戦を戦い、壮絶な打ち合いの末、僅差判定勝利。名門ジムに8年ぶり王座ベルトをもたらした。だが8月、山本と初防衛戦で即再戦し、7回TKOで完敗。4カ月で陥落した。

 進退に迷ったが、本石昌也会長が「パンチ力が上がっている。あの2戦で間違いなく川口は強くなった。強くなっているボクサーを辞めさせられない」と慰留。ジムのエースは再出発を決めた。

 「これで負けたらと不安になっていたのでほっとしている」と安ど。「もっと右を合わせられたら」と完勝にも反省を口にした。

 「山本くんとの2試合が成長させてくれた」と、倒すボクシングを身につけさせた。「来年はまたタイトル戦をやりたい。東洋でも日本でも山本くんでも構わない」と、決着の3度目対戦を視野に入れた。

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